オーバーローンの家を売却する方法|残債が売却額を上回るときの対処法【2026年版】

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最終更新日:2026/07/02

住宅ローンの残債が、家の売却見込み額を上回ってしまう状態を「オーバーローン」と呼びます。この状況では、売却で得たお金だけではローンを完済できず、抵当権の抹消ができないため、通常の売却が進めにくくなります。

たとえば残債2,800万円に対し、売却見込み額が2,400万円であれば、差額の400万円をどう埋めるかが大きな課題になります。この差額の埋め方を知らないまま動くと、売却そのものを諦めてしまう方も少なくありません。

この記事では、オーバーローンの定義からアンダーローンとの違い、自己資金で補填する方法、任意売却や住み替えローンの活用、抵当権抹消の流れまで、順を追って整理します。離婚や住み替え、返済負担の軽減など、それぞれの事情に合った進め方を見つけていただける内容です。

専門用語はできるだけかみ砕いて説明しますので、初めての方も安心して読み進めてください。

オーバーローンとは|残債が売却額を上回る状態

オーバーローンとは、住宅ローンの残債(残っている借入額)が、不動産の売却見込み額を上回っている状態を指します。家を売っても借入を返しきれず、手元にお金が残らない、あるいは不足が生じる状況です。

たとえば残債が3,000万円で売却見込み額が2,500万円の場合、差額500万円がオーバーローン部分にあたります。この500万円をどう処理するかが、売却を進めるうえでの最初の論点になります。

住宅は購入直後から建物価値が下がりやすく、ローン返済の初期は元金がなかなか減りません。そのため、購入から数年程度では残債が物件価格を上回るケースが珍しくないとされています。まずはご自身の状況がオーバーローンに該当するかを把握することが出発点です。

残債と売却見込み額の確認方法

最初に行うべきは、住宅ローンの残債額と、不動産の売却見込み額という2つの数字を把握することです。この2つを並べることで、オーバーローンかどうかが判断できます。

残債額は、金融機関から毎年送られてくる「住宅ローン残高証明書」や、返済予定表で確認できます。たとえば借入当初3,500万円で、現在の残高が3,100万円といった形で記載されています。ネットバンキングの画面でも確認できる場合が多いです。

一方の売却見込み額は、不動産会社の査定で把握します。買取の場合は、提示された査定額がそのまま手取り額となるため、残債との差を計算しやすい点が特徴です。仲介のように販売活動の結果で金額が動く要素が少なく、資金計画を立てやすくなります。

アンダーローンとの違い|売却で完済できるかどうか

オーバーローンを理解するうえで欠かせないのが、対になる概念である「アンダーローン」との違いです。両者の差は、売却額でローンを完済できるかどうかにあります。

アンダーローンは、売却見込み額が残債を上回っている状態です。たとえば残債2,000万円に対して売却見込み額が2,600万円であれば、完済したうえで600万円が手元に残ります。この場合は通常の売却がそのまま進められます。

オーバーローンは逆に、売却しても残債が残るため、差額を補う手立てが必要になります。どちらに該当するかで取れる選択肢が変わるため、まず自分のケースを正しく見極めることが大切です。

比較表で見るアンダーローンとオーバーローン

両者の違いを表で整理します。残債と売却見込み額の大小関係が、その後の進め方を左右します。

項目 アンダーローン オーバーローン
残債と売却額の関係 売却額 > 残債 残債 > 売却額
売却での完済 完済できる 完済できない
手元資金 残る場合がある 不足が生じやすい
必要な対応 通常の売却 差額の補填や任意売却など
抵当権抹消 売却時に可能 完済の見通しが前提

表のとおり、オーバーローンでは差額をどう埋めるかが鍵になります。次の章から、具体的な対処法を見ていきます。

【市況データ】住宅ローンの動向

日本銀行の金融システムレポートでは、住宅ローンの貸出動向や残高の推移が継続的に分析されています。借入額や返済状況の全体像を把握するうえで、公的な統計を参照することは有用です。ご自身の返済計画を見直す際の参考材料の一つになります。

出典:日本銀行|金融システムレポート
https://www.boj.or.jp/research/brp/fsr/index.htm

オーバーローンの主な対処法|3つの選択肢

オーバーローンの家を売る場合、差額をどう埋めるかによって主に3つの方法があります。自己資金で補填する方法、任意売却を使う方法、住み替えローンを活用する方法です。

たとえば残債2,800万円・売却見込み額2,400万円で差額400万円が生じるケースを考えます。この400万円を貯蓄で補うのか、金融機関と調整するのか、次の住宅ローンに組み込むのかで、進め方が大きく変わります。

それぞれにメリットと注意点があり、家計の状況や売却の目的によって適した方法は異なります。ここでは3つの選択肢を表で比較したうえで、順に詳しく説明します。

対処法の比較表

3つの対処法を、向いているケースや注意点の観点で整理しました。

対処法 概要 向いているケース 主な注意点
自己資金で補填 差額を貯蓄などで補う 不足額が比較的小さい 手元資金が減る
任意売却 金融機関の同意を得て売却 返済が困難な状況 信用情報への影響
住み替えローン 差額を新居のローンに上乗せ 住み替えを前提とする 借入総額が増える

表のように、状況によって適した方法は変わります。自己判断が難しい場合は、任意売却に強い会社へ相談すると、自分のケースに合う選択肢を整理しやすくなります。

自己資金で補填して売却する方法

最もシンプルな対処法は、不足する差額を自己資金で補填する方法です。売却額にプラスして手持ちの資金を充てることで、残債を完済し、抵当権を抹消できます。

たとえば残債2,600万円に対して売却見込み額が2,300万円なら、差額300万円を貯蓄から補えば完済が可能です。完済できれば抵当権が抹消され、通常どおり所有権を移転できます。

この方法は、金融機関との特別な交渉が不要で、信用情報にも影響しない点が利点です。一方で、まとまった現金が手元から出ていくため、その後の生活資金や新生活の費用とのバランスを考える必要があります。補填額が大きい場合は、他の方法との併用も検討するとよいでしょう。

自己資金補填が向いているケース

自己資金での補填は、不足額が比較的小さく、貯蓄に余裕がある場合に向いています。差額が数十万円から100万円程度であれば、現実的な選択肢になりやすいといえます。

たとえば残債2,450万円・売却見込み額2,400万円で差額が50万円のケースなら、貯蓄から無理なく補える方が多いでしょう。このように少額であれば、手続きの負担も小さく、短期間で売却を完了しやすくなります。

ただし、補填後の手元資金が極端に減るのは避けたいところです。引っ越し費用や当面の生活費を残せるかを確認したうえで判断してください。資金計画に不安がある場合は、専門家に相談しながら進めると安心です。

任意売却で売却する方法

返済が困難で、自己資金での補填も難しい場合に検討されるのが「任意売却」です。これは、金融機関の同意を得たうえで、残債が残る状態でも不動産を売却する方法です。

通常、住宅ローンが残る家は抵当権が付いているため、完済しないと売却できません。任意売却では、金融機関と交渉し、売却後に残った債務を分割返済するなどの合意を得たうえで、抵当権を外してもらいます。

たとえば残債3,000万円・売却見込み額2,500万円で差額500万円が残るケースでも、任意売却なら売却を進められる場合があります。残った500万円は、返済能力に応じた分割計画を金融機関と取り決めるのが一般的です。競売と比べて市場に近い価格で売却しやすい点も特徴とされています。

任意売却の注意点

任意売却には、信用情報への影響という重要な注意点があります。任意売却に至る背景には返済の滞りがあることが多く、その記録が一定期間残る場合があります。

また、任意売却は金融機関の同意が前提となるため、すべてのケースで利用できるわけではありません。返済状況や残債の額、物件の条件によって、対応が変わることもあります。手続きには専門的な調整が伴うため、経験の豊富な会社の関与が望ましいといえます。

こうした事情から、任意売却を検討する際は、任意売却に強い会社を選ぶことが大切です。査定額の根拠や金融機関との調整方針をていねいに説明してくれる会社であれば、安心して任せやすくなります。

住み替えローンを活用して売却する方法

買い替えを前提とする場合に有効なのが「住み替えローン」です。これは、現在の家を売却して残った差額を、新居の住宅ローンに上乗せして借り入れる仕組みです。

たとえば残債2,800万円・売却見込み額2,400万円で差額400万円が残る場合、新居の購入費用にこの400万円を合算して借り入れます。これにより、現在の家の抵当権を抹消しつつ、新居へ住み替えることが可能になります。

自己資金がなくても住み替えを進められる点が大きな利点です。ただし、借入総額が増えるため、毎月の返済負担や総返済額が大きくなる傾向があります。新居の購入と現在の家の売却のタイミングを合わせる必要もあり、計画的な進行が求められます。

住み替えローンの審査と注意点

住み替えローンは、通常の住宅ローンより借入額が大きくなりやすいため、審査が慎重になる傾向があります。年収や返済比率など、金融機関の基準を満たす必要があります。

たとえば新居の価格3,500万円に差額400万円を上乗せすると、借入は3,900万円規模となります。この返済を長期にわたり続けられるかを、家計全体で見極めることが欠かせません。

また、売却と購入の決済日を近づける調整も必要です。タイミングがずれると、二重ローンや仮住まいの費用が発生する可能性があります。住み替えの段取りに慣れた会社と進めると、こうした負担を抑えやすくなります。

【市況データ】不動産価格の動向

国土交通省が公表する不動産価格指数は、住宅やマンションなどの価格推移を示す公的な指標です。直近では、マンション(区分所有)は222.2(令和7年9月分・対前月比0.1%増、2010年平均=100)となっています。売却見込み額の妥当性を考える際、こうした市況データを参照することで、相場感をつかむ手がかりになります。あくまで全体傾向を示すものですが、判断材料の一つとして役立ちます。

出典:国土交通省|不動産価格指数
https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo05_hh_000001_00242.html

抵当権抹消の流れ|完済から登記まで

オーバーローンの家を売却する際、最終的に必要となるのが「抵当権抹消」です。抵当権とは、住宅ローンの担保として金融機関が物件に設定する権利で、完済によって外せます。

抵当権が残ったままでは所有権を買主へ移せないため、売却の決済時に完済と抹消を同時に行うのが一般的です。たとえば売却額と自己資金を合わせて残債を完済し、その場で抹消手続きへ進む流れになります。

抹消には登記の手続きが必要で、司法書士が関与することが多いです。流れを事前に理解しておくと、決済当日に慌てずに済みます。次に、一般的な手順を表で整理します。

抵当権抹消までの手順

完済から抵当権抹消までの流れを、順を追って整理しました。

手順 内容 ポイント
1 残債と売却額の確認 不足額を把握する
2 完済資金の準備 自己資金や売却代金を充てる
3 売買決済 売却代金で残債を完済
4 抵当権抹消登記 司法書士が手続きを行う
5 所有権移転 買主へ名義を移す

このように、完済の見通しが立てば、抹消と所有権移転は決済時にまとめて進められます。手続きの不安は、依頼先の会社に確認しておくとよいでしょう。

譲渡所得と税金の確認

不動産を売却した際は、譲渡所得に関する税金の扱いも確認しておきたいところです。売却益が出た場合には課税対象となる一方、損失が出た場合には特例が設けられているケースもあります。

オーバーローンの売却では、購入額より低い金額での売却となり、損失が生じる場合があります。マイホームの売却損については、一定の要件のもとで損益通算などの特例が用意されていることがあります。

税金の取り扱いは個々の事情によって異なるため、国税庁の情報を確認したうえで、必要に応じて税務署や税理士に相談すると安心です。売却の判断材料として、税の扱いも早めに把握しておくことをおすすめします。

出典:国税庁|土地や建物を売ったとき(譲渡所得)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1440.htm

マーキュリーが選ばれる4つの理由|あらゆる不動産を価値ある未来へ

オーバーローンや残債のあるご自宅の売却は、権利関係や資金の調整が伴い、対応に経験を要します。当社は、こうした難しいケースにも向き合い、あらゆる不動産を価値ある未来へつなぐことを大切にしています。

ここでは、当社が選ばれている4つの理由を順にご紹介します。それぞれが、オーバーローンの売却に悩む方の助けになる強みです。

①権利調整に対応

オーバーローンの売却では、抵当権や債務の調整など、権利に関わる複雑な手続きが生じます。当社は、こうした権利調整に経験を持ち、金融機関とのやり取りを含めた整理に対応します。

たとえば残債が売却額を上回るケースでも、状況を一つずつ確認しながら、進め方を整理していきます。複雑に見える権利関係も、ていねいにほどいていくことで、売却への道筋が見えてきます。

②再建築不可・訳あり物件の再生

一般には売却が難しいとされる再建築不可の土地や、訳あり物件についても、当社は積極的に向き合います。立地や条件に課題のある不動産にも、価値を見いだす視点を持っています。

たとえば築年数が古く、通常の市場では敬遠されやすい物件でも、再生の可能性を検討します。あきらめかけていた不動産にも、新たな活用の道を探ります。

③相続のワンストップ対応

相続が絡む不動産は、名義の整理や相続人間の調整など、手続きが多岐にわたります。当社は、相続に関する課題をワンストップで支える体制を整えています。

たとえば相続した家にローンが残るケースでも、権利関係の確認から売却までを一貫してサポートします。窓口が一つにまとまることで、手間や混乱を抑えやすくなります。

④直接買取で仲介手数料ゼロ・査定額がそのまま手取り

当社は不動産を直接買い取るため、仲介手数料がかかりません。さらに、提示する査定額がそのまま手取り額となる点が大きな特徴です。

たとえば査定額が2,400万円であれば、その2,400万円が手元に入る金額の基準となります。販売活動の結果で金額が変動しにくいため、残債との差を踏まえた資金計画が立てやすくなります。査定額の根拠もていねいにお伝えします。

まとめ|マーキュリーへご相談ください

オーバーローンの家でも、自己資金での補填、任意売却、住み替えローンといった方法を組み合わせることで、売却への道は開けます。大切なのは、残債と売却見込み額を正しく把握し、ご自身の状況に合った方法を選ぶことです。

差額の埋め方や抵当権抹消の手続きは、専門的な判断を伴います。当社は権利調整や相続、訳あり物件の再生にも対応し、直接買取により査定額がそのまま手取り額となる形でご提案します。査定額の根拠もていねいにご説明しますので、安心してご相談いただけます。

オーバーローンでお悩みの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。状況をうかがい、最適な進め方を一緒に整理いたします。