親名義の家を売る方法|存命中の委任・認知症の成年後見・相続後の名義変更まで完全ガイド【2026年版】

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最終更新日:2026/07/21

親名義の家を売る全体像
親名義の家を売る全体像

「親名義の家を、親に代わって売却したい」——そう考える方は年々増えています。親が高齢で施設へ移った、住み替えの資金をつくりたい、あるいは将来に備えて早めに整理したい。理由はさまざまです。

ただし、家の名義が親のままである以上、子が勝手に売ることはできません。親が存命か、判断能力があるか、すでに相続が発生しているかによって、取るべき手続きはまったく変わります。

この記事では「親名義の家・親の家」を主語に、存命中の委任・代理、認知症時の成年後見、相続後の名義変更と売却、そして税金までを、公的データとともに整理します。

親名義の不動産は、権利や状態が複雑なケースも少なくありません。マーキュリーは相続・高齢者所有・訳あり物件の直接買取に対応しています。まずは現状を整理することから始めましょう。

親名義の家は誰が売れるのか|3つの前提を切り分ける

親名義の家は誰が売れるのか
親名義の家は誰が売れるのか

最初に押さえるべきは「いま、誰が売却の権限を持っているか」という点です。親名義の家を売る方法は、親の状態によって大きく3パターンに分かれます。混同すると手続きが空回りするため、最初に切り分けましょう。

  • ●親が存命で判断能力が十分にある:親本人が売主。子は委任状による代理で動ける
  • ●親が存命だが認知症などで判断能力が低下している:成年後見制度を使わなければ売却できない
  • ●親がすでに亡くなっている:相続による名義変更(相続登記)を済ませてから売却する

たとえば「親が施設に入って実家が空き家になった」というケースでも、親が存命で意思表示できるなら委任で進められます。一方、契約内容を理解できない状態であれば、家族であっても代理で売ることはできず、成年後見が必要です。この区別を誤ると、契約そのものが無効になりかねません。

ポイントは「名義人=親」である限り、売却の意思は最終的に親(またはその法定代理人)にある、という原則です。次章から各パターンを具体的に見ていきます。

パターン1|親が存命・判断能力あり|委任状で代理売却する

委任状で代理売却する
委任状で代理売却する

親に判断能力があるなら、最もシンプルな方法です。売主はあくまで親本人ですが、高齢で手続きに出向くのが難しい場合、子が「委任状」を受け取って代理人として動けます。

具体例として、遠方の実家を売る際、契約や決済のたびに親が現地へ来るのは負担です。委任状があれば、子が契約・決済・引渡しの場に代理出席できます。委任状には委任する行為(売買契約の締結、代金の受領など)を具体的に記載し、親の実印を押し、印鑑証明書を添えるのが一般的です。

委任状で代理売却する際の主な必要書類

  • ●親(名義人)が署名・実印を押した委任状
  • ●親の印鑑証明書(発行後3カ月以内が目安)
  • ●親の本人確認書類の写し
  • ●対象不動産の登記識別情報(権利証)・固定資産税納税通知書

注意したいのは、委任状の内容が曖昧だと買主側や司法書士が受け付けないことです。また、決済時には司法書士が親本人へ意思確認の連絡を取るのが通例です。あくまで「親の意思に基づく売却」である点は変わりません。判断能力があるうちに動くことが、結果的に最もスムーズです。

パターン2|親が認知症など|成年後見制度を使う

認知症など|成年後見制度を使う
認知症など|成年後見制度を使う

親の判断能力が低下している場合、たとえ委任状があっても、その委任自体が有効に成立しません。家族だからといって代理で売ることもできず、ここで必要になるのが「成年後見制度」です。

成年後見制度は、判断能力が不十分な人の財産を法的に保護する仕組みです。家庭裁判所が成年後見人を選任し、後見人が本人に代わって財産管理を行います。親名義の家を売却するには、原則としてこの後見人が手続きを進めることになります。

居住用不動産を売る場合は家庭裁判所の許可が必要

特に注意すべきは、親が現に住んでいる、または住んでいた「居住用不動産」を売る場合です。成年後見人がついても、居住用不動産の売却には家庭裁判所の許可が別途必要になります。本人の生活基盤を守るための仕組みであり、許可なく売ると無効です。

具体例として、認知症の親が施設に入り、実家を売って施設費用に充てたいケースでも、後見人選任→家庭裁判所の許可という段階を踏みます。手続きには数カ月かかることも珍しくありません。だからこそ「親が元気なうちに方針を話し合っておく」ことが、後々の負担を大きく減らします。

成年後見の申立てや不動産売却の可否は個別事情の影響が大きいため、家庭裁判所や専門家への確認をおすすめします。

パターン3|相続後|名義変更(相続登記)をしてから売る

相続登記をしてから売る
相続登記をしてから売る

親がすでに亡くなっている場合、家は相続財産です。名義は亡くなった親(被相続人)のままでは売却できません。まず相続人へ名義を移す「相続登記」を完了させる必要があります。

ここで重要なのが、相続登記の申請義務化です。2024年(令和6年)4月1日に施行され、相続を知った日から3年以内に相続登記を申請することが義務付けられました。正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象になります。「いつか売るから」と放置していると、売却前にペナルティのリスクが生じます。

相続後に売却するまでの流れ

  • ●遺言の有無を確認し、なければ相続人全員で遺産分割協議を行う
  • ●遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名・実印を押す
  • ●法務局へ相続登記を申請し、名義を相続人へ変更する
  • ●名義変更後、売却(仲介または買取)に進む

相続人が複数いる場合、協議がまとまらないと売却に進めません。たとえば兄弟で意見が割れると、登記も売却も止まってしまいます。共有名義のまま売る方法もありますが、全員の合意が必要になり手続きが煩雑です。早めに方針を一本化することが、結果的に資産価値を守ることにつながります。

出典:法務省|相続登記の申請義務化
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00343.html

親名義の家の売却にかかる主な費用

売却にかかる主な費用
売却にかかる主な費用

親名義の家を売る際は、状態や手続きに応じて費用がかかります。買取を選ぶか仲介を選ぶかでも変わります。代表的な項目を整理しました。

費用項目 金額の目安 備考
相続登記の費用 状況により変動 登録免許税(固定資産評価額×0.4%)+司法書士報酬
売却仲介手数料 売却価格×3%+6万円+税が上限 直接買取なら不要
印紙税 契約金額に応じて変動 売買契約書に貼付
成年後見の申立て費用 状況により変動 申立手数料・鑑定費用・専門職後見人の報酬など

特に仲介手数料は、売却価格が大きいほど負担が増えます。マーキュリーの直接買取なら、買主が当社のため仲介手数料はかかりません。訪問査定で提示した買取価格が、そのまま手取り額になります。費用を抑えて確実に現金化したい場合に向いた方法です。

なお、上記のうち税率や計算方法が公的に定まっているのは登録免許税などです。具体的な金額は対象不動産の評価額により異なるため、見積もり段階で確認しましょう。

親の家を売ったときの税金|譲渡所得の基本

譲渡所得の基本
譲渡所得の基本

家を売って利益(譲渡所得)が出ると、所得税・住民税の課税対象になります。譲渡所得は「売却価格−取得費−譲渡費用」で計算し、所有期間に応じて税率が変わる分離課税です。親名義・親の家を売る場合も、この基本は同じです。

ここで親の家ならではのポイントが「取得費」と「所有期間」の引き継ぎです。相続で取得した家を売る場合、被相続人(親)が取得した時の取得費や取得時期を引き継ぎます。つまり、親が大昔に買った家なら長期譲渡所得として扱われ、税率が低くなるケースが一般的です。

具体例として、親が数十年前に購入した家を相続後すぐ売っても、所有期間は親の取得時から数えるため、短期譲渡の高い税率にはなりにくい、という考え方です。ただし取得費が不明な場合の扱いなど、個別の論点もあります。

譲渡益が出た場合は、売却の翌年に確定申告が必要です。特例を使う場合も申告が前提になります。計算が複雑になりがちなので、税務署や税理士への確認をおすすめします。

出典:国税庁|土地や建物を売ったとき(譲渡所得)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1440.htm

親の家の売却益を抑える特例|相続関連の控除

売却益を抑える特例
売却益を抑える特例

親の家を相続後に売る場合、税負担を軽くできる特例がいくつかあります。要件を満たすかどうかで手取り額が大きく変わるため、売却前に確認しておきましょう。

代表的なのが「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例(取得費加算)」です。相続税を納めた人が、相続開始から一定期間内に相続財産を売却した場合、支払った相続税の一部を取得費に加算できます。取得費が増えれば譲渡所得が圧縮され、結果として税負担が軽くなります。

具体例として、親から相続した家を相続税の申告期限から3年以内に売却すると、この取得費加算の対象になり得ます。相続税を納めたケースでは、適用できるかどうかで差が出ます。

ただし、各特例には適用期限・対象要件・併用可否などの細かな条件があります。要件は複雑で個別判断が必要なため、税理士や税務署に事前確認することをおすすめします。「使えるはずの特例を知らずに申告した」という事態を避けるためにも、早めの相談が安心です。

出典:国税庁|相続財産を譲渡した場合の取得費の特例(取得費加算)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3267.htm

売り時の判断材料|不動産相場と市況の確認

不動産相場と市況の確認
不動産相場と市況の確認

「親の家を今売るべきか、もう少し待つべきか」と迷う方は多いものです。判断材料のひとつが、不動産の市況です。全国の指標を一般的な傾向として押さえておきましょう。

国土交通省の不動産価格指数(令和7年9月分)では、マンション(区分所有)が222.2(2010年平均=100、対前月比0.1%増)と高い水準を維持しています。住宅総合は145.4、住宅地は120.7、戸建は118.6です。また令和7年の地価公示では、全用途平均・住宅地・商業地のいずれも4年連続で上昇しています。

具体例として、戸建やマンションの指数が長期的に上昇基調にあるなら、「下がるのを恐れて慌てて手放す」必要は薄い一方、状態の悪い空き家は維持費や劣化が進むため、市況だけでなく物件の状態も含めて判断するのが現実的です。

なお、これらは全国の指標であり、お住まいのエリアの実際の成約相場とは異なります。エリア別の成約相場は、国土交通省の不動産情報ライブラリ等で確認できます。市況と物件状態の両面から、売り時を見極めましょう。

出典:国土交通省|不動産価格指数
https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo05_hh_000001_00242.html
国土交通省|不動産情報ライブラリ
https://www.reinfolib.mlit.go.jp/

マーキュリーが選ばれる4つの理由|あらゆる不動産を価値ある未来へ

あらゆる不動産を価値ある未来へ
あらゆる不動産を価値ある未来へ

親名義の家は、権利関係や物件状態が複雑になりがちです。マーキュリーは「あらゆる不動産を、価値ある未来へ」をスローガンに、こうしたケースにこそ強みを発揮します。

① 権利調整に対応

共有名義・借地権・底地など、権利が入り組んだ親名義の不動産でも、調整を含めて対応します。相続人が複数いて整理が必要なケースも、状況をうかがいながら進めます。

② 再建築不可・訳あり物件の再生

築古で傷んだ家、再建築不可の土地、長く空き家だった物件など、一般的な売却が難しい不動産も直接買取で対応します。自社で再生・活用するノウハウがあるため、現状のままでお引き受けできます。

③ 相続ワンストップ

相続登記・遺産分割・売却まで、親名義の家にまつわる手続きを一括して相談できます。提携する専門家とも連携し、何から手をつければよいか分からない方をサポートします。

④ 直接買取で仲介手数料ゼロ・査定額がそのまま手取り

当社が直接買い取るため、仲介手数料はかかりません。訪問査定で提示した買取価格が、そのまま手取り額になります。費用を差し引かれる不安なく、資金計画を立てられます。

親名義の家を売る前に避けたいトラブルと注意点

親名義の家を売る前に避けたいトラブルと注意点
親名義の家を売る前に避けたいトラブルと注意点

親名義の家の売却では、権利者が高齢であったり相続が絡んだりするため、トラブルが起きやすい側面があります。事前に注意点を知っておきましょう。

国民生活センターは、不動産売却をめぐるトラブルについて注意喚起を行っています。強引な勧誘や、説明が不十分なまま契約を急がされるといった相談が寄せられています。親が高齢の場合、本人の意思を置き去りにした契約は特にリスクが高くなります。

親名義の家を売るときのチェックポイント

  • ●親の意思確認を省略しない(存命で判断能力があるなら本人の納得が前提)
  • ●委任状や必要書類の内容を、契約前に司法書士などへ確認する
  • ●査定額の根拠(なぜその価格か)を必ず確認する
  • ●その物件タイプ(築古・相続・訳あり)に強い会社を選ぶ

具体例として、「すぐ決めてくれれば高く買う」と契約を急がせる業者には注意が必要です。親名義の取引では、名義人本人や相続人全員の合意が欠かせません。焦らず、査定額の根拠を確認したうえで判断しましょう。信頼できる会社かどうかは、宅地建物取引業の免許を国土交通省の検索で確認することもできます。

出典:国民生活センター|不動産売却トラブル注意喚起
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20210624_1.html
国土交通省|建設業・宅建業者等企業情報検索
https://etsuran2.mlit.go.jp/TAKKEN/

よくある質問|親名義の家を売る

Q1. 親が元気なうちに、子の名義に変えてから売った方がよいですか?

生前に名義を変える(贈与する)と贈与税などの負担が生じる場合があり、必ずしも有利とは限りません。判断能力があるなら、親を売主として委任状で代理売却する方が手続きはシンプルです。状況により最適解が異なるため、専門家への確認をおすすめします。

Q2. 認知症の親に代わって、子が委任状で売ることはできますか?

できません。判断能力が低下している場合、委任自体が有効に成立しないためです。成年後見制度を使い、居住用不動産であれば家庭裁判所の許可を得たうえで売却する必要があります。

Q3. 相続登記をしないまま親の家を売れますか?

売れません。名義が被相続人のままでは売却できず、まず相続登記が必要です。2024年4月から相続登記は義務化されており、放置すると過料の対象になる可能性があります。

Q4. 親の家を売ると必ず税金がかかりますか?

譲渡益が出た場合に課税されます。利益が出なければ課税されないこともありますが、特例を使う場合は確定申告が必要です。相続で得た家は親の取得時期を引き継ぐため、長期譲渡として税率が低くなるケースが一般的です。

Q5. 査定だけ受けて、売るかどうかは後で決めてもよいですか?

問題ありません。現状を把握するために査定だけ受けるのは有効です。マーキュリーの査定は無料で、提示した買取価格がそのまま手取り額になるため、資金計画の判断材料にしていただけます。

まとめ|マーキュリーへご相談ください

親名義の家を売る方法は、親の状態によって手続きが変わります。最後に要点を整理します。

  • ●親が存命・判断能力ありなら、委任状による代理売却が最もシンプル
  • ●親が認知症などの場合は成年後見が必要で、居住用不動産は家庭裁判所の許可が要る
  • ●相続後はまず相続登記(2024年4月から義務化)を済ませてから売却する
  • ●親の家は親の取得費・取得時期を引き継ぐため、税金は長期譲渡で軽くなる傾向
  • ●取得費加算など相続関連の特例は要件が複雑なので、税理士へ事前確認を

親名義・親の家の売却は、権利や税金、家族の合意など論点が多く、何から始めるべきか迷うものです。マーキュリーは相続・高齢者所有・訳あり物件の直接買取に対応し、相続登記から売却までワンストップでご相談いただけます。まずは現状を整理することから、お気軽にお問い合わせください。