「住み替えで戸建てを売りたい」「相続した一戸建てを手放したい」。
戸建ての売却は、マンションとは値段の決まり方が違います。土地と建物を分けて考える必要があり、建物の価値は築年数とともに下がっていく一方、土地の価値は市況によって上がったり下がったりします。そのため、同じ築年数の戸建てでも、エリアや土地の条件によって査定額は大きく変わります。
この記事では、公的なデータを参照しながら、戸建て売却の全体像を整理します。築年数別の成約価格、仲介・古家付き土地・更地・買取の使い分け、売却の流れと必要書類、税金の特例、そしてマンションにはない「庭・外構」の影響まで、はじめての方でも迷わないようにまとめました。
【地価公示2026】土地の値段は5年連続で上昇国土交通省「令和8年地価公示」によると、全国の全用途平均は前年比+2.8%で5年連続の上昇となりました。住宅地は+2.1%、東京圏の住宅地は+3.5%と、上昇幅は前年(+3.3%)より広がっています。戸建ての価格の土台になる土地の値段は、まだ上がり基調です。
戸建て売却とマンション売却の5つの違い
戸建てとマンションでは、価格の決まり方、買う人の層、売れるまでの期間などが大きく違います。違いを知っておくと、どう売るかの方針を立てやすくなります。
| 項目 | 戸建て | マンション |
|---|---|---|
| 売るもの | 土地+建物 | 建物の区分所有権+敷地の持分 |
| 築年数の影響 | 大きい(木造の法定耐用年数は22年) | 比較的小さい |
| 管理費・修繕積立金 | なし(修繕は自分で計画) | 毎月かかり続ける |
| 売却期間の目安 | 3〜6カ月 | 2〜4カ月 |
| 主な買い手 | ファミリー層、建て替え目的の人、不動産会社 | 単身〜ファミリーまで幅広い |
戸建ては「同じものが2つとない」
戸建ては立地、間取り、建物の状態、土地の形がすべて違い、「同じ戸建てが2つとない」のが実情です。同じ分譲地の中でも、接している道路の幅や日当たり、リフォームの有無によって査定額が100〜200万円変わることも珍しくありません。
マンションのように同じ建物の直近の成約価格をそのまま参考にできないため、査定額にばらつきが出やすくなります。土地と建物を分けて、根拠を示しながら評価してくれる会社に相談することが大切です。
違いを押さえたら、築年数によって価格がどう変わるのかをデータで見てみましょう。
築年数別に見る中古戸建ての成約価格
東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が公表している2025年の首都圏の中古戸建ての成約データを、築年数別にまとめました。
| 築年数 | 成約件数 | 平均成約価格 | 平均土地面積 |
|---|---|---|---|
| 築5年以内 | 2,016件 | 5,147万円 | 117.04㎡ |
| 築6〜10年 | 2,804件 | 4,940万円 | 125.92㎡ |
| 築11〜15年 | 2,321件 | 4,749万円 | 134.23㎡ |
| 築16〜20年 | 2,387件 | 4,313万円 | 141.01㎡ |
| 築21〜25年 | 2,554件 | 4,148万円 | 140.66㎡ |
| 築26〜30年 | 2,564件 | 3,662万円 | 153.36㎡ |
| 築31年以上 | 6,856件 | 2,745万円 | 170.31㎡ |
| 全体 | 21,502件 | 3,923万円 | 146.84㎡ |
築年数が古くなるほど平均価格は下がりますが、土地はむしろ広くなる傾向があります。築31年以上の戸建ては、土地が広い分だけ一定の価格がついていると読み取れます。また、築31年以上の成約は6,856件で、全体の約3割を占めています。古い戸建てでも、売り方次第で十分に買い手がつくということです。
なお、2026年9月の首都圏の中古戸建ては、成約件数が1,658件で前年同月比16.5%減った一方、平均成約価格は4,116万円で5.4%上がりました。価格は高い水準を保っているものの、買い手の動きは鈍くなっています。住宅ローンの固定金利も上がっており(フラット35は2026年10月に3.830%)、売れるまでの期間は長めに見ておくと安心です。
出典:東日本不動産流通機構|首都圏不動産流通市場の動向(2025年)・月例速報 Market Watch(2026年9月度)
相場の感覚がつかめたら、戸建てを売る4つの方法を見ていきます。
戸建て売却の4つの方法|現況・古家付き・更地・買取
戸建ての売り方は1つではありません。築年数、建物の状態、いつまでに売りたいかによって、合う方法が変わります。4つのパターンの特徴を整理します。
① 現況のまま仲介で売る
建物を残したまま、中古住宅として売るもっとも一般的な方法です。築浅から築30年くらいまでの、まだ住める家で選ばれます。相場に近い価格で売れる可能性がある一方、売れるまでに3〜6カ月ほどかかり、内覧への対応や引渡し後の契約不適合責任といった手間やリスクは売主に残ります。
② 古家付き土地として売る
建物を壊さずに、「古い家が建っている土地」として売る方法です。築年数が古く、建物にほとんど価値が残っていない場合に向いています。解体費(木造30坪で100〜200万円程度)を先に負担しなくて済むのが大きなメリットで、買主は建て替えを前提に購入します。詳しくは古家付き土地を高く売る方法をご覧ください。
③ 更地にして売る
建物を解体してから土地として売る方法です。土地の人気が高いエリアでは、更地のほうが買主のイメージがわきやすく、早く・高く売れることもあります。ただし解体費は売主の負担です。また、建物があることで受けている固定資産税の「住宅用地の特例」(200㎡までの部分は課税標準が6分の1)が使えなくなり、土地の固定資産税が上がります。毎年1月1日時点の状況で課税されるため、年をまたいで売れ残ると負担が増えます。解体の費用や手続きは家の解体費用で解説しています。
④ 不動産会社に買い取ってもらう
不動産会社が直接買主になる方法です。早ければ1週間〜1カ月で決済でき、仲介手数料も内覧対応もかかりません。価格は相場の7〜9割程度になるのが一般的ですが、契約で決めた金額で確実に売れるため、住み替えや相続税の納税など、お金が必要な時期が決まっている方でも資金計画を立てやすくなります。建物の状態は現況のままで構いません。詳しくは一戸建ての買取をご覧ください。
| 比較項目 | 古家付き土地 | 更地 | 買取 |
|---|---|---|---|
| 解体費 | 不要(買主負担) | 売主負担 | 不要 |
| 固定資産税 | 住宅用地の特例が続く | 特例が外れて上がる | 引渡しまでは特例が続く |
| 売れるまでの期間 | 3〜6カ月程度 | 3〜6カ月程度 | 1週間〜1カ月程度 |
| 契約不適合責任 | 建物は免責にすることが多い | 土地(地中埋設物など)は残る | 原則免責 |
仲介と買取の違いをさらに詳しく知りたい方は、不動産の買取と仲介の違いもあわせてご覧ください。
方法を選んだら、実際の売却の流れを6つのステップで確認します。
戸建て売却の6ステップ|注意点とメリットも整理
戸建ての売却は、相場の確認から決済まで6つのステップで進みます。各ステップでつまずきやすい点と、気をつけておきたいことをあわせて見ていきましょう。家の売却全般の流れは家の売却ガイドでもまとめています。
STEP1|相場を調べる(1〜2週間)
国土交通省の「不動産情報ライブラリ」やレインズの「REINS Market Information」で、近くの戸建ての成約価格を確認します。あわせて国税庁の路線価や、国土交通省の公示地価も見ておくと、土地の値段の感覚がつかめます。
【注意点】戸建ては一軒ごとの違いが大きいため、ポータルサイトに出ている「売り出し価格」をそのまま相場と考えないようにしましょう。実際に売れた「成約価格」を見ることが大切です。
【メリット】自分で相場をつかんでおくと、査定額が妥当かどうかを落ち着いて判断できます。
STEP2|査定を依頼する(1〜2週間)
戸建ての取引に慣れた会社に査定を依頼します。まず机上査定でおおよその金額の幅をつかみ、訪問査定で精度を上げるのが基本の流れです。
【注意点】査定額の根拠が示されないと、あとから「やはりこの価格では難しい」と値下げを求められることがあります。近くの成約事例など、根拠を必ず確認してください。
【メリット】戸建てに詳しい会社なら、土地と建物を分けて評価してくれます。建物が古くても、土地の価値をきちんと見てもらえるのは大きな安心材料です。
STEP3|売り方を決める(1日〜1週間)
現況のまま仲介、古家付き土地、更地、買取のどれで進めるかを決めます。家の状態とご自身の事情に合う方法を選びましょう。仲介を選ぶ場合は、不動産会社と媒介契約(専属専任・専任・一般の3種類)を結びます。
【注意点】「とりあえず仲介で」と決めてしまうのではなく、買取の場合の金額も聞いておき、仲介で売れた場合の手取りと比べるのがおすすめです。
【メリット】仲介と買取の両方の手取りがわかれば、価格と時間のどちらを優先するかを判断しやすくなります。
STEP4|売却活動・条件の調整(1〜3カ月)
仲介の場合は、広告を出して内覧に対応する期間が続きます。買取の場合は、買取価格と契約条件のすり合わせが中心で、早ければ1週間ほどで終わります。
【注意点】仲介では土日に内覧が集中しやすく、家族の予定に影響します。小さなお子さんがいるご家庭では特に負担になりがちです。
【メリット】買取なら現地確認は1〜2回で終わるため、普段の生活のペースを崩さずに売却を進められます。
STEP5|売買契約を結ぶ(1日)
買主が決まったら条件を詰めて契約を結び、手付金(売買価格の5〜10%程度)を受け取るのが一般的です。契約の前には、建物の不具合や周辺環境などを伝える「物件状況報告書(告知書)」と、エアコンや給湯器などを残すかどうかを記した「付帯設備表」を用意します。
【注意点】契約書では、契約不適合責任の範囲、引渡しの時期、付帯設備の扱いを必ず確認してください。あとでトラブルにならないよう、納得できるまで時間をかけましょう。
【メリット】買取であれば契約不適合責任は原則免除されるため、引渡し後に不具合が見つかっても責任を問われる心配がほとんどありません。
STEP6|決済・引渡し(契約から1〜2カ月後)
残代金を受け取り、所有権移転の登記をして、鍵を引き渡します。住宅ローンが残っている場合は、この日に残債を一括返済し、抵当権の抹消登記もあわせて行います。
【注意点】決済日には登記識別情報(または登記済権利証)、印鑑証明書などの書類が必要です。1つでも足りないと決済が延期になることがあります。
【メリット】登記の手続きは司法書士に依頼するため、売主の手間は最小限で済みます。残代金は決済日当日に振り込まれるのが一般的です。
売却で利益が出た場合は、売った年の翌年2月16日〜3月15日に確定申告をします(不動産売却の確定申告)。
戸建ての売却で必要になる書類
戸建ては土地と建物の両方を売るため、マンションより確認する書類が多くなります。早めにそろえておくと、契約から決済までがスムーズです。
| 書類 | 用途 |
|---|---|
| 登記識別情報(登記済権利証) | 所有権移転登記 |
| 実印・印鑑証明書(3カ月以内)・本人確認書類 | 契約と登記 |
| 固定資産税の納税通知書 | 税額の確認と日割り精算 |
| 建築確認済証・検査済証 | 建物が適法に建てられたかの確認 |
| 確定測量図・境界確認書 | 土地の面積と隣地との境界の確認 |
| 建物の図面・リフォームの記録 | 建物の状態や価値の説明 |
| 住宅ローンの残高証明書 | 決済日の一括返済の手配 |
検査済証が見つからない古い家は、増築などで今の基準に合っていない可能性があり、買主のローン審査に影響することがあります。その場合でも、買取であればそのまま売却できるケースがほとんどです。
流れを押さえたら、戸建ての査定で見られるポイントを確認します。
出典:国税庁|路線価図
戸建て査定で見られる7つの評価ポイント
戸建ての査定では、土地・建物・市況の3つの面から総合的に評価されます。具体的に何が見られているのかを7つに分けて整理します。
① 土地の面積・形
正方形や長方形に近い整った土地かどうかで評価が大きく変わります。整形地がもっとも高く評価され、旗竿地や三角形の土地は減額要因になりやすい傾向があります。小さな土地や細長い土地については狭小地の売却も参考にしてください。
② 前面道路・接道
建築基準法では、建物を建てる土地は幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません(接道義務)。この条件を満たさない土地は建て替えができない「再建築不可」となり、評価が大きく下がります。また、前面道路の幅が4m未満の「2項道路」に面している場合は、建て替えの際に敷地を後退させる「セットバック」が必要になり、使える面積が減ります(セットバックが必要な土地)。
③ 用途地域・建ぺい率・容積率
その土地にどのくらいの大きさの建物を建てられるかが決まります。建ぺい率・容積率が大きいほど広い家を建てられるため、土地の価値も高くなる傾向があります。ルールの詳細は建築基準法の基本で解説しています。
④ 築年数と構造
税法上の法定耐用年数は、木造22年、軽量鉄骨造27年(骨格材の厚さ3mm超4mm以下の場合)、鉄筋コンクリート造47年です。これは税金の計算に使う年数で、建物の寿命そのものではありません。ただ、実際の取引でも木造は築20〜25年を過ぎると建物の評価がかなり低くなり、土地の価値が中心になる傾向があります。
⑤ 建物の状態
雨漏り、シロアリ、建物の傾き、内装の傷みなどが査定に影響します。売る前にインスペクション(建物状況調査)を受けておけば、その結果も評価に反映されます。
⑥ リフォームの履歴
キッチンや浴室など水回りの交換、外壁や屋根の塗装といった大きなリフォームの履歴はプラスに評価されます。ここ5〜10年ほどの間に行ったリフォームは、買主へのアピールにもなります。
⑦ 境界が確定しているか
隣地との境界があいまいなままだと、買主から値下げを求められやすくなります。測量費用は50〜100万円ほどかかりますが、境界が確定しているほうがスムーズに売れるケースが多くあります。境界の確認方法は土地売却の完全ガイドでも解説しています。
【2026年の市況】価格は高止まり、取引は減速東日本レインズによると、2026年9月の首都圏の中古戸建ては成約件数1,658件(前年同月比16.5%減)、平均成約価格4,116万円(同5.4%上昇)でした。地価の上昇を背景に価格は上がっていますが、成約件数は減っています。査定では、こうした市況の変化も踏まえて価格が判断されます。
査定のポイントを押さえたら、戸建てならではの「庭・外構」が査定に与える影響を見ていきます。
【独自視点】庭・外構が戸建ての査定額に与える影響
戸建ての査定では、土地と建物に加えて「庭・外構」も見られています。マンションにはない要素なので、見落とされがちなポイントです。庭の状態によって査定額が数十万〜数百万円変わることもあるため、対策を整理しておきましょう。
① 庭の手入れ状態
雑草が伸び放題だったり、植木が荒れていたりする庭は、買主の印象を大きく下げます。売り出す前に剪定と草取りをしておくだけでも内覧時の印象がよくなり、値下げ交渉を防ぎやすくなります。
② 外構の傷み
ブロック塀のひび割れ、フェンスの破損、門扉のサビは減点の対象になります。数万円程度の補修でも印象は大きく変わります。なお、高さがある古いブロック塀は、今の安全基準に合っていないことがあります。買主が撤去や作り直しの費用を見込んで値下げを求めてくることもあるので、状態を確認しておきましょう。
③ カーポート・駐車スペース
車を持つファミリー層にとって、駐車スペースは欠かせない条件です。駐車場があるかどうか、何台停められるかで、査定額が数十万円変わることもあります。前面道路が狭い土地では、車の出し入れのしやすさも見られます。マーキュリーが買い取った豊島区南長崎の借地の戸建てでは、前面道路の幅が3.2mと狭い条件のなかで、大型車も停められる駐車スペースを確保した住宅に建て替えて再生しました。
④ プライバシーへの配慮
目隠しのフェンスや植栽があるかどうかも大切です。隣の家との距離が近い住宅地では、プライバシーが守られている家ほど評価が上がります。
⑤ メンテナンスの記録
外構の塗装や植木の伐採をした記録を残しておくと、買主の安心材料になります。「最近手入れをしたばかり」と伝われば、内覧での評価も上がります。
庭・外構の影響を押さえたら、もう一つの独自視点として「築古戸建てを少しでも高く売るコツ」を整理します。
【独自視点】築古戸建てを少しでも高く売る5つのコツ
築20年を超える戸建ては、建物の評価が下がる一方で、土地の価値が価格の中心になります。土地の価値をいかに引き出すかで、最終的な手取りが大きく変わります。築50年前後の家については築50年の戸建ての売却でも詳しく解説しています。
① 古家付き土地として売る
建物を残したまま「土地」として売り出します。買主は建て替えを前提に買うため、建物の傷みはあまり問題になりません。解体費(100〜200万円程度)を負担せずに済むのが最大のメリットです。
② 境界を確定させておく
境界があいまいなまま売ると、買主から値下げを求められやすくなります。測量に50〜100万円かかっても、それ以上に売却価格が上がったり、売れるまでの期間が短くなったりするケースは多くあります。
③ 接道を改善できる余地がないか確認する
接道義務を満たしていない土地でも、隣地の一部を買い取ったり、隣地と一体で活用したりすることで、建て替えができるようになる場合があります。再建築ができるようになれば、土地の評価は大きく上がり、買い手の幅も広がります。マーキュリーが手がけた世田谷区東玉川の事例では、確定測量と分筆を行い、奥にあった再建築不可の区画を再建築できる宅地にしました。再建築不可の家の売却は再建築不可物件の買取もご覧ください。
④ インスペクションと瑕疵保険で安心感を出す
建物状況調査と既存住宅売買瑕疵保険をセットにすると、買主の不安を大きく減らせます。ただし瑕疵保険に入るには、検査に合格すること(1981年以前の建物は耐震性の確認も必要)が条件になるため、築古の家では補修が必要になる場合もあります。
⑤ 買取の金額も聞いておく
築古の戸建ては、仲介では長く売れ残ってしまうことが多い分野です。買取の場合の金額も聞いておき、手取りと売れるまでの期間を比べて判断するのが現実的です。マーキュリーは、築古の戸建てや借地の戸建てを数多く買い取ってきました。
売り方のコツを押さえたら、かかる費用を具体的に確認します。
戸建て売却にかかる費用の全容
税金を除いた諸費用は、売却価格の5〜8%程度がひとつの目安です。戸建てはマンションと違い、測量費や解体費がかかることがあるため、前もって総額を把握しておきましょう。下の表は3,000万円で売る場合の目安です。
| 項目 | 金額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 約105万円 | 売却価格×3%+6万円+消費税(買取なら不要) |
| 印紙税 | 1万円 | 売買契約書。軽減税率は2027年3月31日まで |
| 抵当権抹消の登録免許税 | 1件1,000円 | ローンが残っている場合(土地・建物で2,000円) |
| 司法書士報酬 | 2〜5万円 | 抵当権抹消などの登記手続き |
| 測量費 | 50〜100万円 | 境界を確定させる場合 |
| 解体費 | 100〜200万円 | 更地にする場合(木造30坪の目安) |
| 譲渡所得税・住民税 | 利益が出た場合 | 特例で減らせる |
| 引越し費用 | 10〜30万円 | 住み替えの場合 |
仲介手数料の計算方法は仲介手数料の上限と計算方法で解説しています。
戸建て売却で使える税金の特例
売却で利益が出ると、所有期間が5年を超える場合は20.315%、5年以下の場合は39.63%の税金(所得税・住民税など)がかかります。ただし、次のような特例を使えば税金を大きく減らせます。
| 特例 | 主な内容 |
|---|---|
| 3,000万円特別控除 | 自分が住んでいた家を売ったとき、利益から最大3,000万円を差し引ける。所有期間は問わない。住まなくなってから3年目の年末までの売却が対象 |
| 10年超所有の軽減税率 | 所有期間10年超のマイホームなら、3,000万円控除後の利益のうち6,000万円以下の部分の税率が14.21%に下がる |
| 買換え特例 | 所有期間10年超のマイホームを売って新しい家に買い換えるとき、課税を将来に繰り延べられる。3,000万円控除とはどちらか一方を選ぶ |
| 相続空き家の3,000万円特別控除 | 昭和56年5月31日以前に建てられた親の家を相続して売る場合など。2027年12月31日までの売却が対象。相続人が3人以上なら1人2,000万円 |
どの特例も、売った翌年の確定申告をしなければ使えません。自動的には適用されないので、申告を忘れないようにしましょう。買換え特例は適用期限や細かい要件の見直しが続いているため、使う場合は税務署や税理士に最新の内容を確認してください。税金の詳細は家を売ったときの税金、3,000万円特別控除で解説しています。
費用と税金を押さえたら、マーキュリーが実際に買い取った戸建ての事例をご紹介します。
マーキュリーの戸建て買取事例
「住み替え」「施設への入居」「相続」など、戸建てを手放すきっかけはさまざまです。マーキュリーが直接買い取った事例の一部をご紹介します。
住み替えを機に、借地の戸建てを現況のまま買取(江東区大島)
お祖母様が長年住まれていた借地の戸建てについて、お孫様からご相談をいただきました。住み替えを機に資産を整理したいというご希望で、当社が建物を現況のまま買い取りました。約17坪の限られた敷地でしたが、解体後に3階建ての新築戸建てを建て、前面道路が狭いことを考えて縦列駐車ができる配置にしました。(事例を見る)
施設への入居をきっかけに借地の戸建てを売却(豊島区南長崎)
借地権者様がご高齢で施設に入られることになり、ご相談をいただきました。約28坪の整形地でしたが、前面道路の幅が3.2m、間口が7.8mと条件の厳しい土地でした。当社で買い取ったうえで活用方法を検討し、床面積150㎡以上で大型車も停められる住宅を新築しました。(事例を見る)
相続したものの使っていなかった借地の戸建て(世田谷区成城)
相続で借地権付きの家を取得したものの、売主様はすでにご自宅をお持ちで、地代だけを払い続けている状態でした。相続登記を担当した司法書士事務所を通じてご相談をいただき、当社が購入しました。借地権の売買事例がほとんどないエリアでしたが、地域のルール(成城憲章)を守った計画を立て、周辺の住宅に見劣りしない一戸建てを新築しました。(事例を見る)
他社で1年以上止まっていた土地(世田谷区東玉川)
約61坪の土地を4人の借地人が利用していた案件で、他社では1年以上話が進んでいませんでした。当社が権利を取得したうえで確定測量と分筆を行い、再建築できなかった奥の区画も建て替えができる宅地にしました。(事例を見る)
マーキュリーが選ばれる4つの理由|戸建ても直接買取で対応
マーキュリーは2004年の設立以来、築古の戸建てから再建築不可・権利関係が複雑な戸建てまで、自社で直接買い取ってきた不動産会社です(東京都知事(5)第84482号)。戸建ての売却で特に役立つ強みを4つご紹介します。
① 権利調整の実績426件
借地権・底地・共有持分・接道の問題など、権利関係が込み入った不動産の権利調整を426件手がけてきました(うち借地権の買取258件)。当社が買主として権利を取得したうえで、隣地の所有者様や他の共有者様との話し合いを当社自身の立場で進めるため、売主様が交渉の矢面に立つ必要はありません。
② 再建築不可・築古戸建ての再生ノウハウ
再建築不可の家や築40年を超える戸建ても、自社で再生して価値を生み出しています。戸建ての開発やリノベーションを自社で手がけているため、買い取ったあとの活用まで見据えた価格をご提示できます。
③ 相続の悩みにも寄り添います
相続税の納税資金づくり、遺産分割、共有名義の整理など、売却だけにとどまらないご相談にも対応しています。税務や登記の手続きが必要な場合は、提携の税理士・司法書士をご紹介し、売却と並行して進められるようサポートします。相続した戸建ての売り方は相続した家の売却もご覧ください。
④ 直接買取だから仲介手数料はかかりません
当社が買主になるため、仲介手数料はかかりません。契約で決めた金額で確実に売れるので、住み替え先の購入や納税の予定も立てやすくなります。引渡し後の契約不適合責任も原則として免除しています。
最後に、よくいただくご質問と要点をまとめます。
戸建て売却に関するよくある質問
Q. 築30年以上の戸建てでも売れますか?
売れます。東日本レインズのデータでは、2025年に首都圏で成約した中古戸建てのうち約3割が築31年以上でした。建物の価値は低くなっていても、土地の価値で評価されます。古家付き土地として売る方法や、不動産会社に現況のまま買い取ってもらう方法もあります。
Q. 古い戸建ては解体してから売ったほうがいいですか?
先に解体するのはおすすめしません。解体費は木造30坪でも100〜200万円程度かかるうえ、更地にすると住宅用地の特例が外れて土地の固定資産税が上がります。まずは古家付き土地のまま売り出すか、買取の金額を聞いてから判断するのが安心です。
Q. 戸建ての売却にはどのくらいの期間がかかりますか?
仲介の場合は、査定から引渡しまで3〜6カ月程度が目安です。築年数が古い家や、土地の条件が厳しい家ではさらに長くかかることがあります。不動産会社の直接買取なら、早ければ1週間〜1カ月程度で決済できます。
Q. 境界が確定していなくても戸建ては売れますか?
売ること自体は可能ですが、仲介では買主から境界の確定を求められることが多く、確定していないと値下げを求められやすくなります。確定測量には50〜100万円ほどと数カ月の期間がかかります。不動産会社の買取であれば、境界が確定していない状態でも買い取ってもらえる場合があります。
Q. 住み替えで戸建てを売るとき、売却と購入はどちらを先にすればいいですか?
資金に余裕があれば購入を先にする方法もありますが、売れる前に新居を買うとローンが二重になるおそれがあります。一般的には売却を先に進め、引渡しの時期を調整するほうが安全です。買取を利用すれば売却額と時期が早く決まるため、新居の購入計画も立てやすくなります。
Q. 庭や外構は売る前に手入れしたほうがいいですか?
仲介で売る場合は、草取りや剪定、簡単な補修をしておくだけでも内覧の印象がよくなり、値下げ交渉を防ぎやすくなります。大がかりな外構工事までする必要はありません。買取の場合は、庭や外構が荒れたままでもそのまま売却できます。
Q. マーキュリーの対応エリアはどこですか?
東京都内を中心に、首都圏で開発を行っています。
まとめ|戸建て売却のご相談はマーキュリーへ
- ●戸建ての価格は土地の価値が中心になる
- ●木造は築20〜25年を過ぎると建物の評価が大きく下がる
- ●築31年以上でも成約全体の約3割を占め、十分に売れる
- ●境界の確定やインスペクションで売りやすくなる
- ●庭・外構の手入れも査定額に影響する
- ●築古は古家付き土地や買取も選択肢に入れる
- ●3,000万円控除などの特例は確定申告が必要
令和8年地価公示では住宅地の上昇が続き、戸建ての価格の土台となる土地の値段はまだ上がり基調です。一方で、中古戸建ての成約件数は減ってきており、売れるまでに時間がかかりやすくなっています。ご自身の事情に合わせて、価格と時間のどちらを優先するかを考えながら進めましょう。
マーキュリーは、築古・再建築不可・権利関係が複雑な戸建ても直接買い取っている会社です。査定・ご相談は無料で、売り方のご相談から権利関係の整理まで一貫してサポートします。





