北区で「古い家の前の道が狭く、建て替えできないと言われた」「相続した土地が道路に接していない」といった悩みを抱えている方は少なくありません。こうした再建築不可の物件は、仲介では買い手が見つかりにくい代表例です。
北区には、区が不燃化特区として改善を進める木造住宅の密集した地区があり、道路に接していない敷地の解消を後押しする支援もあります。地価の面では、令和8年の東京都基準地価格で、北区の商業地の上昇率が区部で2番目の高さでした。
この記事では、北区で不動産を買取してもらう仕組み、地価の動き、再建築不可になる理由、区の支援制度、手放し方の選択肢、注意点までを順に整理します。
区の制度や数値は、北区や東京都の公式ページで確認できた範囲だけを載せています。ご自身の土地や建物の状況と照らし合わせながら読み進めてください。
北区で不動産を買取してもらうとは?仲介との違い
不動産の「買取」とは、不動産会社が売主から物件を直接買い取る方法です。一般の買い手を探す工程がないため、条件がまとまれば短期間で現金化できます。
仲介は、相場に近い価格を狙いやすい一方で、買い手が住宅ローンを使うことが多く、ローンが通りにくい物件は売れ残りやすくなります。再建築不可の土地や古い木造住宅が、その典型です。
買取では、訪問査定で提示された金額がそのまま買取価格となり、手取り額として確定します。仲介手数料はかかりません。再生や活用のノウハウを持つ会社なら、仲介で動きにくい物件でも引き取れる場合があります。
たとえば、十条の周辺で古い木造住宅を相続した方が、前面道路の幅が足りず建て替えが難しいとわかり、仲介をあきらめて買取に切り替えたケースがあります。物件の事情に合った方法を選ぶことが大切です。
| 項目 | 仲介で売る | 直接買取 |
|---|---|---|
| 買い手 | 一般の個人など | 不動産会社 |
| 売れるまでの期間 | 買い手が見つかるまで読めない | 数日〜数週間が目安 |
| 手取りの考え方 | 成約価格から仲介手数料などを差し引く | 提示された査定額がそのまま手取り |
| 再建築不可の物件 | ローンが使いにくく、買い手が限られる | 活用ノウハウがあれば対応可 |
北区の地価の動き|商業地の上昇率は区部で2番目
北区の不動産を売る前に、市況の流れを押さえておきましょう。令和8年地価公示では、全国の全用途平均・住宅地・商業地がいずれも5年連続で上昇しました。東京圏の住宅地は4.5%、商業地は9.3%の上昇です。
7月1日時点の令和8年東京都基準地価格では、区部の商業地の平均変動率が13.3%となり、全23区でプラスでした。区別では台東区の19.6%が最も高く、北区と荒川区の16.9%がこれに続いています。
住宅地では、区部全体の平均変動率が8.7%で、北区を含む「その他区」18区の平均は8.1%でした。区部では住宅地の全350地点で価格が上昇しています。ただし、これらは地点の平均です。駅前の商業地と住宅地の奥の土地とでは、動き方が異なる点に注意が必要です。
| 指標 | 令和8年の主な数値 |
|---|---|
| 地価公示(全国) | 全用途平均・住宅地・商業地とも5年連続で上昇 |
| 地価公示(東京圏) | 住宅地4.5%・商業地9.3%の上昇 |
| 基準地価(区部の商業地) | 平均13.3%。北区は荒川区と並んで16.9%で区部2位 |
| 基準地価(その他区の住宅地) | 平均8.1% |
たとえば、赤羽や王子の駅周辺と、接道に問題がある住宅地の土地とでは、同じ北区でも評価の考え方が変わります。個別の水準は、国土交通省の不動産情報ライブラリで近隣の成約価格を確かめてください。
出典:国土交通省|令和8年地価公示の概要
東京都|令和8年東京都基準地価格の概要
国土交通省|不動産情報ライブラリ
北区で再建築不可になりやすい土地とは|接道義務と2項道路
北区の住宅地には、古くからの細い道に面した土地も見られます。こうした土地では、建て替えができない「再建築不可」が問題になることがあります。
建築基準法第43条では、建物の敷地は道路に2m以上接しなければならないと定めています。ここでいう道路は、原則として幅員4m以上のものです。道路に接していない土地や、接している長さが2mに満たない土地には、原則として建物を建て直せません。
一方、幅員4m未満の道でも、特定行政庁が指定したものは道路とみなされます(同法第42条第2項)。この場合、道の中心線から2mの線が道路の境界線とみなされるため、建て替えの際には敷地の一部を後退させる「セットバック」が必要になります。
| 土地の状態 | 建て替え | 売却での主な論点 |
|---|---|---|
| 幅4m以上の道路に2m以上接している | 原則可能 | 一般的な土地として評価される |
| 2項道路に接している | セットバックすれば可能 | 後退部分は建物を建てられず、有効面積が減る |
| 道路に接していない・接道が2m未満 | 原則不可 | 隣地との調整や買取が現実的な選択肢 |
たとえば、旗竿地の通路部分の幅が2mに届かず、再建築不可と判明した土地があります。隣地の一部を取得すれば接道を満たせる場合もあるため、まずは役所で道路の種類と接道の長さを確認することが出発点です。
北区の不燃化特区と無接道敷地の解消支援
北区は、木造住宅密集地域を燃え広がりにくいまちに改善するため、東京都から不燃化特区の指定を受けて取り組んでいます。事業は令和8年度から令和12年度まで延伸されました。
対象は「赤羽西補助86号線沿道地区」「志茂・岩淵地区」「補助81号線沿道地区」「十条駅周辺地区」の4地区です。特区内では、耐用年数の3分の2を経過した老朽建築物の除却費が助成されます。区のページでは、木造住宅なら築15年以上が例に挙げられています。
注目したいのは、無接道敷地解消支援事業を使う目的で、接道している土地の建物を除却する場合です。この場合は、耐用年数を経過していなくても助成の対象になると案内されています。道路に接していない敷地を、隣の敷地と合わせて解消する動きを後押しするものです。
除却費の助成額は、実費、国の単価に床面積を掛けた額、160万円のいずれか少ない額です。助成の対象となる旨の通知を受ける前に工事を始めると対象外になるため、着工前の相談が欠かせません。
さらに、特区内で権利の移転や建替えに悩む方には、弁護士・税理士・不動産鑑定士などの専門家が無料で派遣されます。同じ年度に5回まで、1回2時間以内で、老朽建築物や土地の所有者のほか、その法定相続人も利用できます。たとえば、志茂の古家を兄弟で相続して方針が決まらないときに、税理士の派遣で売却時の税金を整理してから話を進める、という使い方が考えられます。
出典:北区|不燃化特区内における除却事業
北区|不燃化特区内における専門家派遣支援
北区の再建築不可物件を手放す方法の選択肢
再建築不可の物件を手放す方法は、一つではありません。物件の条件や隣地との関係、急ぎ具合によって、向いている方法は変わります。
隣地の所有者への売却は、接道を満たしたい隣地にとって利点がある方法です。うまく話がまとまれば、隣地と一体で活用できる価値が評価される場合があります。ただし、相手の事情に左右されるため、時期や価格が読みにくい面もあります。
リフォームをして賃貸に出す方法もあります。建て替えはできなくても、一定の範囲の修繕で使い続けられる場合があります。一方で、修繕費をかけても入居者が見つかるとは限りません。
| 方法 | 向いているケース | 留意点 |
|---|---|---|
| 隣地へ売却 | 隣地が接道や敷地拡大を望んでいる | 交渉次第で時期・価格が変わる |
| 隣地を一部購入して再建築可能にする | 隣地が一部の譲渡に応じる | 測量・登記などの費用と時間がかかる |
| リフォームして貸す | 建物の傷みが軽く、賃貸需要がある | 修繕費の回収に時間がかかる |
| 買取会社に売る | 早く確実に手放したい | 再建築不可の取扱い実績を確認する |
たとえば、隣地の所有者に打診したものの話がまとまらず、最終的に再建築不可物件の扱いに慣れた会社へ売却したケースもあります。複数の道を検討したうえで、無理のない方法を選びましょう。
北区で不動産を持ち続けるコスト・リスク
使い道の決まらない家や土地も、持っているだけで費用がかかります。固定資産税と都市計画税は、空き家や空き地でも毎年課税されます。
古い木造住宅を放置すると、屋根や外壁の傷みが進み、近隣への影響が心配されます。管理が行き届かない空き家は、特定空家等に指定されると固定資産税の住宅用地の特例が外れ、負担が増えるおそれがあります。総務省の住宅・土地統計調査でも、空き家は全国的に増加傾向です。
北区の不燃化特区内では、老朽住宅を除却した更地や建替えた住宅について、東京都の固定資産税・都市計画税の減免が設けられています。ただし要件と手続きがあるため、利用を考える場合は区や都税事務所での確認が必要です。
たとえば、赤羽西の実家を相続したものの、遠方に住んでいて草木の手入れが追いつかず、近所から連絡を受けて売却を決めた方もいます。管理の手間がかさむ前に、方針を決めておくと安心です。
北区の不動産買取で注意したいポイント
北区で不動産の買取を進める際には、いくつか確認しておきたい点があります。とくに再建築不可の物件は、相場がつかみにくい分、提示額の妥当性を見極めることが大切です。
まず、相場より大幅に高い査定額を示したあと、理由をつけて値下げを迫る手口には注意が必要です。国民生活センターも、不動産の売却をめぐるトラブルについて注意を呼びかけています。金額の根拠を書面で確認しましょう。
依頼先の宅建業の免許は、国土交通省の宅建業者等企業情報検索で調べられます。買取では査定額がそのまま手取りになるため、提示額と手取り額が一致するかも契約前に確かめておきたいポイントです。
相続した物件なら、相続登記も忘れずに済ませます。2024年(令和6年)4月1日から相続登記の申請が義務化され、相続を知った日から3年以内の申請が必要です。たとえば、名義が祖父のままの土地では、売却の前に相続人全員の協力が必要になります。
出典:国民生活センター|不動産売却トラブル注意喚起
国土交通省|建設業・宅建業者等企業情報検索
法務省|相続登記の申請義務化
北区の不動産買取についてよくある質問
北区で不動産の買取を検討している方から、よく寄せられる質問にお答えします。
再建築不可の家でも買い取ってもらえますか
再建築不可の家でも、買取の対象になる場合があります。隣地との一体活用やリフォームによる再生など、活用のノウハウを持つ会社であれば価値を見出せることがあります。まずは接道の状況がわかる資料と一緒にご相談ください。
自分の土地が再建築不可かどうかはどう確かめますか
前面道路が建築基準法上の道路か、敷地が2m以上接しているかを確認します。区役所で道路の種類を調べることができ、買取の訪問査定でもあわせて確認します。
不燃化特区の助成を使ってから売ったほうがよいですか
除却費の助成を受ければ解体の負担は軽くなりますが、事前の手続きと時間が必要です。建物付きのまま買い取れる場合もあるため、解体の前に査定を受けて比べると判断しやすくなります。
古家が残ったままでも相談できますか
建物が残った状態でも相談できます。解体してから売る必要はなく、家財が残っている場合も含めて現況のまま引き取れることがあります。
マーキュリーが選ばれる4つの理由|あらゆる不動産を価値ある未来へ
再建築不可や接道に問題を抱えた土地ほど、対応してきた実績と再生の力が問われます。マーキュリーが多くの方に選ばれている理由をご紹介します。
① 権利調整に対応
借地権・底地・共有持分など、権利関係が複雑な物件の取扱い実績が豊富です。地主や共有者との交渉、境界の調整まで自社で一貫して対応し、売主の負担を最小限に抑えて取引を前に進めます。
② 再建築不可・訳あり物件の再生
再建築不可・違法建築・傾斜地・狭小地・ゴミ屋敷状態など、活用が難しい物件も自社で再生して価値を生み出します。不動産開発事業を手がけており、買取後の活用・再販まで自社で完結できる体制です。
③ 相続対策をワンストップで
相続税の納税資金の確保、遺産分割、共有名義の整理など、単なる売却にとどまらないサポートが可能です。税理士や司法書士との連携により、税務・登記・売却を一括で進められます。
④ 直接買取で仲介手数料ゼロ・査定額がそのまま手取り
自社で直接買い取るため、仲介手数料がかかりません。査定額がそのまま買取金額として確定するため、資金計画が立てやすくなります。契約不適合責任も原則免責のため、引渡し後の心配がありません。
まとめ|マーキュリーへご相談ください
北区の不動産は、地価が上昇基調にある一方で、接道に問題がある土地や古い木造住宅は仲介では動きにくいことがあります。物件の事情に合わせて、仲介と買取を選び分けることが大切です。
- ●令和8年の基準地価で、北区の商業地は16.9%の上昇と区部で2番目の高さ
- ●敷地が道路に2m以上接していないと、原則として建て替えができない
- ●北区は4地区を不燃化特区とし、除却費の助成や無接道敷地の解消支援を行っている
- ●再建築不可の物件は、隣地への売却や買取など複数の道から選ぶ
- ●高額査定後の値下げに注意し、金額の根拠と免許情報を確認する
再建築不可の家や無接道の土地、相続した古家も、マーキュリーは直接買取で承ります。「建て替えできないと言われた」「他社で断られた」という方こそ、まずは現状のままご相談ください。査定は無料で、ご相談だけでも歓迎いたします。





