足立区で、相続した実家や借地の上の古い家、使っていない土地を手放したいと考えている方は少なくありません。とくに「建物が古くて仲介では売れにくそう」「借地権なので地主との話が不安」という声はよく聞かれます。
足立区には、区が「不燃化特区」として改善に取り組む木造住宅の密集した地域があり、老朽家屋への指導にも力を入れています。こうした地域の事情は、不動産を売る側にとっても無関係ではありません。
この記事では、足立区で不動産を買取してもらう仕組み、区の住宅事情、借地権付き建物の売り方、老朽家屋を持ち続けるリスク、相場の調べ方までを順に整理します。
区の制度や数値は、足立区や東京都の公式ページで確認できた範囲だけを載せています。ご自身の物件に当てはめながら読み進めてください。
足立区で不動産を買取してもらうとは?仲介との違い
不動産の「買取」とは、不動産会社が売主から物件を直接買い取る方法です。仲介のように一般の買い手を探す工程がないため、条件がまとまれば短い期間で現金化できます。
仲介では、広告を出して買い手を募り、内覧や価格交渉を経て契約に進みます。相場に近い価格を狙える反面、築年数が古い家や借地権付きの建物は、買い手が住宅ローンを組みにくいなどの理由で時間がかかりがちです。
買取では、訪問査定で提示された金額がそのまま買取価格になり、仲介手数料もかかりません。提示額がそのまま手取り額として確定するため、資金計画を立てやすいのが特徴です。
たとえば、足立区内の実家を相続した方が、遠方に住んでいて内覧の対応が難しく、建物も古かったために買取を選んだというケースがあります。急ぎの事情や物件の状態によって、向いている方法は変わります。
| 項目 | 仲介で売る | 直接買取 |
|---|---|---|
| 買い手 | 一般の個人など | 不動産会社 |
| 売れるまでの期間 | 買い手が見つかるまで読めない | 数日〜数週間が目安 |
| 手取りの考え方 | 成約価格から仲介手数料などを差し引く | 提示された査定額がそのまま手取り |
| 建物の状態 | 補修や片付けをしたほうが売れやすい | 現況のまま・残置物ありでも相談可 |
| 借地権・老朽家屋 | 買い手が限られやすい | 権利調整や再生のノウハウがあれば対応可 |
足立区の住宅事情|木造密集地域と不燃化特区の取り組み
足立区では、災害時に大きな被害が予測される木造密集地域の安全性を高めるため、東京都と連携した取り組みが進められています。区は、とくに改善が必要な地区を「不燃化特区」に指定し、まちの燃えにくさを示す不燃領域率を70%に引き上げる目標を掲げています。
不燃化特区の対象は「西新井駅西口周辺地区」と「足立区中南部一帯地区」の2地区です。中南部一帯地区には、足立・梅田・興野・関原・千住・西新井栄町・西新井本町・本木・柳原などの各一部が含まれます。制度は令和12年度まで延伸が決まっています。
特区内では、老朽建築物の解体費の助成や、燃えにくい建物への建替え助成が用意されています。売却を考える方にとっても、解体してから売るのか、建物付きのまま売るのかを判断する材料になります。
| 区の支援(不燃化特区内) | 主な内容 |
|---|---|
| 老朽建築物の解体費助成 | 最大280万円。旧耐震(昭和56年5月31日以前)の木造・軽量鉄骨造などが対象 |
| 更地の固定資産税等の減免 | 解体後の更地を適正に管理すると、最長5年度分・8割の減免を受けられる可能性 |
| 不燃化建替えの助成 | 解体費・設計監理費・建築費の一部。令和8年度から建築費助成を増額 |
| 建替え後の減免 | 要件を満たす燃えにくい建物で、最長5年度分・10割の減免の可能性 |
たとえば、梅田や関原の周辺で古い木造住宅を相続した方は、自分の家が特区の対象かどうかを先に確かめておくとよいでしょう。助成には工事前の手続きが必要なものがあるため、解体を急ぐ前に区の窓口で条件を確認するのが確実です。
足立区の不動産買取相場の調べ方
足立区の相場は、駅からの距離や前面道路の状況、土地の形、建物の築年数によって大きく変わります。同じ区内でも条件によって水準が異なるため、この記事では区内の具体的な相場額は示しません。
市況の大きな流れとしては、令和8年地価公示で全国の全用途平均・住宅地・商業地がいずれも5年連続で上昇しました。7月1日時点の令和8年東京都基準地価格でも、区部の住宅地は平均8.7%の上昇で、全23区で平均変動率がプラスになっています。
足立区を含む「その他区」18区の住宅地の平均変動率は8.1%でした。ただし、これは区部全体の傾向です。個別の物件の水準は、国土交通省の不動産情報ライブラリで、近隣の成約価格や地価を地図から確かめるのが近道です。
たとえば、北千住駅の周辺と、駅からバスを使うエリアの住宅地とでは、同じ足立区でも価格の水準が異なるのが一般的です。近くの取引事例を見たうえで訪問査定を受けると、提示額の根拠を具体的にたずねやすくなります。
出典:国土交通省|令和8年地価公示の概要
東京都|令和8年東京都基準地価格の概要
国土交通省|不動産情報ライブラリ
借地権付きの建物を足立区で売却・買取してもらうには
足立区では、借地の上に建つ家の売却についての相談も少なくありません。借地権付きの建物は、土地を地主から借りている権利と建物をセットで売ることになるため、所有権の物件とは進め方が異なります。
借地上の建物を第三者に売るときは、原則として地主の承諾が必要です。借地借家法第19条では、地主に不利となるおそれがないのに承諾が得られない場合、借地人の申立てにより、裁判所が地主の承諾に代わる許可を与えられると定めています。
この申立てがあったときは、地主が自ら建物と借地権を買い取る旨を申し立てることもできます。実務では、いきなり裁判所の手続きに進むよりも、まず地主との話し合いで承諾や条件を整えるのが一般的です。
借地権付きの建物は、買い手が住宅ローンを組みにくく、仲介では時間がかかりやすい傾向があります。借地権の取扱いに慣れた買取会社であれば、地主との調整を含めて引き受けられる場合があります。
| 売り方 | 内容 | 留意点 |
|---|---|---|
| 地主に買い取ってもらう | 地主が借地権と建物を買い取る | 地主の意向と価格の折り合いが必要 |
| 第三者に売る | 地主の承諾を得て一般の買い手へ | 承諾料などの条件調整が生じやすい |
| 買取会社に売る | 借地権に強い会社が直接買い取る | 権利調整の実績を確認する |
| 底地と同時に売る | 地主と協力して土地と建物をまとめて売る | 双方の合意と配分の話し合いが必要 |
たとえば、足立区内の借地に建つ築古の家を相続した方が、地主との関係に不安を感じて、交渉ごと買取会社に任せたケースがあります。地代の支払い状況や契約書の有無を先に整理しておくと、話がまとまりやすくなります。
足立区で老朽家屋・空き家を持ち続けるリスク
使う予定のない家を「とりあえず」残しておく方もいますが、建物は年数とともに傷み、管理の手間も増えていきます。足立区は、老朽家屋への対応に早くから取り組んできた区の一つです。
区は「足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例」に基づき、所有者に建物の状況を知らせ、文書などで危険の解消を指導しています。空き家については、空家特措法に基づいて特定空家等や管理不全空家等に認定し、指導や勧告を行っています。
指導に従わず危険が解消されない場合は、所有者の同意のもとで区が安全措置を行い、その費用を請求することがあります。区のページでも、親世帯が亡くなったあと相続の問題が整理できず、空き家のまま管理が行き届かない家屋が増えていると説明されています。
このほか、固定資産税や都市計画税は、使っていなくても毎年かかります。総務省の住宅・土地統計調査でも、空き家は全国的に増加傾向にあります。たとえば、屋根や外壁の傷みを近所から指摘されて、ようやく売却の検討を始めたという方もいます。管理が難しいなら、早めに手放す判断が負担を抑えます。
出典:足立区|老朽家屋等(危険な空き家等)への取り組み
総務省統計局|住宅・土地統計調査
相続した足立区の不動産を買取してもらうときの注意点
足立区の実家や土地を相続したものの、住む予定がなく手放したいという相談も多く寄せられます。相続した不動産を売るには、まず名義を整理する必要があります。
2024年(令和6年)4月1日から、相続登記の申請が義務化されました。相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請が必要で、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります。売却を進める前提としても、名義の変更は欠かせない手続きです。
相続人が複数いる場合は、遺産分割協議で誰が不動産を取得するかを決めます。共有名義のまま話し合いが進まないと、売却の判断がまとまりにくくなります。借地権付きの建物を相続した場合は、地主への連絡も早めに済ませておきましょう。
たとえば、兄弟3人で相続した足立区の家について、相続登記と遺産分割を先に済ませたことで、買取の手続きが短期間で終わったケースがあります。書類の準備から始めておくと、その後が進めやすくなります。
足立区の不動産買取の流れと注意したいポイント
買取の進め方を知っておくと、必要な準備を前もって整えられます。下の表は、相談から代金の受け取りまでの一般的な流れです。物件の状態や権利関係によって期間は前後します。
| ステップ | 内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 相談・概算回答 | 物件の情報を伝え、概算の金額を確認する | 当日〜数日 |
| 訪問査定 | 建物の状態・接道・権利関係を確認し、買取金額を提示 | 半日〜1日 |
| 契約 | 金額や引き渡し条件に合意し、売買契約を結ぶ | 1日 |
| 決済・引き渡し | 代金の入金と所有権の移転 | 数日〜数週間 |
注意したいのは、相場より大きく高い査定額を示したあとで、理由をつけて値下げを迫る手口です。国民生活センターも、不動産の売却をめぐるトラブルについて注意を呼びかけています。金額の根拠を書面で確かめ、その場で即決しないことが大切です。
依頼先の免許の状況は、国土交通省の宅建業者等企業情報検索で確認できます。たとえば、借地権付きの建物なら借地権の取引実績がある会社を選ぶなど、その物件タイプに強い会社かどうかも見ておきましょう。
出典:国民生活センター|不動産売却トラブル注意喚起
国土交通省|建設業・宅建業者等企業情報検索
足立区の不動産買取についてよくある質問
足立区で不動産の買取を検討している方から、よく寄せられる質問にお答えします。
借地権付きの古い家でも買い取ってもらえますか
借地権付きの建物でも、買取の対象になる場合があります。売却には原則として地主の承諾が必要ですが、借地権の取扱いに慣れた会社であれば、地主との調整を含めて対応できることがあります。まずは契約書や地代の状況をそろえてご相談ください。
解体してから売ったほうが高くなりますか
一概にはいえません。不燃化特区内なら解体費の助成や更地の減免を受けられる可能性がありますが、助成には工事前の手続きが必要です。建物付きのまま買い取れる場合も多いため、解体の前に査定を受けて比べると判断しやすくなります。
区から老朽家屋の指導を受けていても売れますか
指導を受けている建物でも、売却の相談はできます。危険な状態を放置すると負担が重くなるおそれがあるため、早めに動くことが大切です。買取であれば、現況のまま引き取れる場合があります。
相続登記が済んでいなくても相談できますか
相続登記が済んでいない段階でも相談できます。売却には名義の整理が必要になるため、司法書士と連携して手続きの段取りから進めるのが一般的です。
マーキュリーが選ばれる4つの理由|あらゆる不動産を価値ある未来へ
借地権付きの建物や老朽家屋のように、権利や状態に事情を抱えた不動産ほど、対応してきた実績と再生の力が問われます。マーキュリーが多くの方に選ばれている理由をご紹介します。
① 権利調整に対応
借地権・底地・共有持分など、権利関係が複雑な物件の取扱い実績が豊富です。地主や共有者との交渉、境界の調整まで自社で一貫して対応し、売主の負担を最小限に抑えて取引を前に進めます。
② 再建築不可・訳あり物件の再生
再建築不可・違法建築・傾斜地・狭小地・ゴミ屋敷状態など、活用が難しい物件も自社で再生して価値を生み出します。不動産開発事業を手がけており、買取後の活用・再販まで自社で完結できる体制です。
③ 相続対策をワンストップで
相続税の納税資金の確保、遺産分割、共有名義の整理など、単なる売却にとどまらないサポートが可能です。税理士や司法書士との連携により、税務・登記・売却を一括で進められます。
④ 直接買取で仲介手数料ゼロ・査定額がそのまま手取り
自社で直接買い取るため、仲介手数料がかかりません。査定額がそのまま買取金額として確定するため、資金計画が立てやすくなります。契約不適合責任も原則免責のため、引渡し後の心配がありません。
まとめ|マーキュリーへご相談ください
足立区の不動産を手放す方法には、仲介と買取があります。借地権付きの建物や老朽家屋のように仲介では時間がかかりやすい物件ほど、買取が現実的な選択肢になります。
- ●買取は買い手を探す工程がなく、査定額がそのまま手取りになる
- ●足立区は2地区を不燃化特区に指定し、解体費の助成や更地の減免を用意している
- ●相場は地価公示・基準地価の傾向を押さえ、不動産情報ライブラリで近隣事例を確認する
- ●借地権付き建物の売却は原則として地主の承諾が必要で、権利調整に強い会社を選ぶ
- ●老朽家屋は区の指導の対象になり得るため、管理が難しければ早めに手放す
借地権付きの家や築年数の古い家、相続した空き家も、マーキュリーは直接買取で承ります。「地主との話し合いが不安」「建物が古くて売れるか心配」という方こそ、まずは現状のままご相談ください。査定は無料で、ご相談だけでも歓迎いたします。





