共有持分の買取とは?自分の持分だけ売る方法・相場・トラブル回避を解説【2026年版】

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一つの不動産を複数人で所有している状態を共有といいます。相続で兄弟が実家を引き継いだ、夫婦で資金を出し合って自宅を購入した。こうした事情から共有名義になっている不動産は少なくありません。

問題は、共有には「全員の合意がなければ動かせない」という制約があることです。不動産全体を売却するには共有者全員の同意が必要で、一人でも反対すれば話は進みません。

しかし、自分の持分だけであれば、他の共有者の同意なく売却できます。これが共有持分の買取です。共有関係から抜けたい方にとって、現実的な出口になります。

この記事では、共有持分の仕組みから、持分だけを売る方法、価格の決まり方、他の共有者との関係、税金、注意すべき点までを順に整理します。

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共有持分とは|共有でできること・できないこと

まず、共有という状態で何ができて何ができないのかを正確に押さえましょう。ここを理解すると、取れる手立てが見えてきます。

共有持分とは、その不動産に対して各共有者が持つ権利の割合です。たとえば兄弟3人で均等に相続したなら、それぞれが3分の1ずつの持分を持ちます。ただし、これは「建物の3分の1が自分のもの」という意味ではありません。不動産全体に対して、3分の1の権利を持っているという状態です。

共有物に対する行為は、内容によって必要な同意が変わります。

行為の種類具体例必要な同意
保存行為修繕、不法占拠者への明渡し請求単独でできる
管理行為賃貸に出す、賃貸借契約の解除持分の過半数
変更・処分行為不動産全体の売却、建物の取り壊し共有者全員の同意
自分の持分の処分持分の売却、持分への抵当権設定単独でできる

注目していただきたいのが最後の行です。不動産全体を売るには全員の同意が要りますが、自分の持分を売ることは自分の判断だけでできます。他の共有者に許可を求める必要も、事前に知らせる義務もありません。

この違いが、共有関係で身動きが取れなくなった方にとっての出口になります。

たとえば、兄弟3人で相続した実家について、一人は売りたい、一人は残したい、一人は連絡が取れないという状態でも、売りたい方は自分の持分だけを手放して共有から抜けられます。

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共有持分だけを売る方法

持分を手放す方法はいくつかあります。相手によって、進めやすさも金額も変わります。

売却先・方法他の共有者の同意手取りの目安向いているケース
他の共有者へ売却相手方の合意が必要目減りしにくい関係が良好で相手に資金がある
共有者全員で全体を売却全員の同意が必要最も大きくなりやすい全員が売却で一致している
買取会社へ持分を売却不要全体価値×持分割合より低い話し合いがまとまらない・連絡が取れない
共有物分割請求(裁判)不要(裁判所が判断)手続費用と時間がかかる他に手段がない場合の最終手段

第一に、他の共有者に買い取ってもらう方法です。共有者にとっては持分が増えて権利が強まるため、動機があります。関係が良好であれば、これが最も円満な形です。ただし、買い取る側にまとまった資金が必要になります。

第二に、共有者全員で不動産全体を売却する方法です。全体として売れば市場価格に近い水準になり、売却代金を持分に応じて分けられます。手取りは最も大きくなりやすい方法ですが、全員の合意が前提です。

第三に、専門の買取会社に持分を売却する方法です。他の共有者の同意は不要で、話し合いがまとまらない場合でも進められます。共有関係から確実に抜けられる点が最大の利点です。

第四に、共有物分割請求という手続きもあります。話し合いで解決しない場合、裁判所に分割を求めるものです。ただし、時間も費用もかかり、共有者との関係は決定的に悪化します。最後の手段と考えるべきでしょう。

なお、一般の個人が共有持分だけを購入することは、まずありません。自由に使えない不動産の一部を買う動機がないためです。したがって、実際の売却先は他の共有者か専門の買取会社に絞られます。

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共有持分の価格の決まり方

持分の価格は、不動産全体の価値に持分割合を掛けた金額とは一致しません。ここを理解しておくことが大切です。

理由は、持分だけを取得しても不動産を自由に使えないからです。買い取った側は、他の共有者と交渉して全体を取得するか、持分を維持したまま何らかの活用を図る必要があります。その手間とリスクが、価格に反映されます。

したがって、持分の買取価格は不動産全体の価値に持分割合を掛けた金額より低くなるのが一般的です。逆に、他の共有者に買い取ってもらう場合や、全員で全体を売却する場合には、この目減りが生じにくくなります。

不動産全体の相場を把握しておくと、提示された金額を判断できます。国税庁の路線価図では、その道路に面した土地の1㎡あたりの評価額を確認できます。不動産情報ライブラリでは、実際の成約価格や地価を地図から調べられます。

全国的な傾向としては、国土交通省の不動産価格指数でマンション(区分所有)が222.2、住宅総合が145.4、住宅地が120.7という水準です(2010年平均を100とした値)。また令和7年地価公示では、全用途平均・住宅地・商業地のいずれも4年連続の上昇が確認されています。

判断の軸は明快です。共有者との話し合いがまとまるなら、全体売却か共有者への売却のほうが手取りは大きくなります。まとまらない、あるいは連絡すら取れないのであれば、持分の買取が現実的な出口になります。

出典:国税庁|路線価図・評価倍率表
国土交通省|不動産情報ライブラリ
国土交通省|不動産価格指数
国土交通省|令和7年地価公示

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共有持分を放置するとどうなるか

「今は困っていないから」と共有のままにしておくと、問題は時間とともに大きくなります。

最も深刻なのが、相続によって共有者が増えていくことです。共有者の一人が亡くなれば、その持分は相続人へ引き継がれます。子どもが3人いれば、共有者は1人から3人に増えます。これが世代を重ねるごとに繰り返されると、共有者は十数人、数十人に膨れ上がります。

そうなると、全員の合意を取ることは事実上不可能になります。面識のない親族、所在の分からない相続人が含まれ、連絡を取るだけで年単位の時間がかかります。

固定資産税の負担も問題になります。納税通知書は代表者一人に届く仕組みのため、実際には一人が立て替え続け、他の共有者から回収できないという状態が生じがちです。

建物の修繕も進みません。管理行為には持分の過半数の同意が必要で、まとまらなければ傷むに任せることになります。誰も住まない状態が続けば、空き家として近隣に迷惑をかけることにもなります。

相続登記は2024年(令和6年)4月1日から義務化されており、相続を知った日から3年以内の申請が求められます。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象です。この義務は施行前に発生していた相続にもさかのぼって適用されるため、放置していた共有不動産も対象になります。

出典:法務省|相続登記の申請義務化

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共有持分の売却でかかる税金

持分の売却であっても、不動産を譲渡したことに変わりはありません。売却益が出れば課税されます。

課税されるのは売却価格そのものではなく、そこから取得費と譲渡費用を差し引いた譲渡所得です。取得費は自分の持分に対応する購入時の費用で、建物部分は経過年数に応じて目減りします。

相続で取得した持分については、亡くなった方の取得費と取得日を引き継ぎます。したがって、相続直後に売却しても長期譲渡所得として扱われることが多く、短期の高い税率が適用される心配は少なくなります。

所有期間の判定は、売却した年の1月1日時点で行います。5年を超えていれば長期譲渡所得、5年以下であれば短期譲渡所得となり、適用される税率が異なります。

自分が住んでいた家の持分であれば、マイホームを売ったときの3,000万円の特別控除を使える可能性があります。共有の場合、この控除は要件を満たす共有者ごとに適用されます。全員をまとめて一件として扱うわけではありません。

相続税を納めていれば、取得費加算の特例も検討できます。相続開始から3年10か月以内という期限があります。いずれの特例も確定申告をして初めて適用されます。

出典:国税庁|土地や建物を売ったとき(譲渡所得)
国税庁|マイホームを売ったときの特例(3,000万円控除)
国税庁|相続財産を譲渡した場合の取得費の特例(取得費加算)

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共有持分の売却で失敗しないための注意点

持分の取引には特有の論点があります。進める前に確認しておきましょう。

第一に、持分の割合と名義を正確に確認することです。登記事項証明書を取得し、誰がどれだけの持分を持っているかを把握します。相続が発生したまま登記されていない場合、実際の権利者と登記上の名義が食い違っていることがあります。

第二に、査定額の根拠です。持分の買取価格は不動産全体の価値から一定の調整が入りますが、その調整幅の説明を求めてください。国民生活センターは、高額な金額を提示したあとで値下げを迫る手口について繰り返し注意を呼びかけています。

第三に、契約する相手が宅地建物取引業の免許を受けている事業者かどうかです。国土交通省の検索システムで、免許の有無と行政処分の履歴を確認できます。共有持分は取り扱いに専門性が要る分野であり、経験のある会社かどうかも見極めが必要です。

第四に、不動産の売買契約にクーリング・オフは原則として適用されません。その場での即決を求められても、書面を持ち帰って検討する時間を確保してください。

第五に、他の共有者との関係です。持分の売却に同意は不要ですが、売却後は買主が新たな共有者になります。事前に伝えるかどうかは事情によりますが、後々の紛争を避けたいのであれば、まず共有者に買い取る意思がないかを確認する順序も検討に値します。

出典:国民生活センター|不動産売却トラブル注意喚起
国土交通省|建設業・宅建業者等企業情報検索

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ケース別の考え方

共有になった経緯によって、論点は変わります。代表的なパターンを整理します。

相続で兄弟が共有になった場合

最も多いパターンです。誰も住まない実家を共有したまま、固定資産税だけを一人が負担しているという状態が典型的です。全員が売却に同意できるなら、全体を売却して現金で分ける換価分割が最も公平で手取りも大きくなります。まとまらないなら持分の売却を検討します。

離婚で自宅が共有名義のままの場合

夫婦で購入した自宅が共有のまま離婚に至るケースです。住宅ローンが残っていれば、抵当権の扱いと連帯債務の整理が絡みます。名義と債務は別の問題なので、金融機関との協議が欠かせません。

共有者と連絡が取れない場合

所在が分からない、面識がないといった状態では、全体売却の合意は取れません。この場合、自分の持分だけを売却するのが現実的な出口になります。同意も通知も不要で進められます。

共有者が持分を第三者に売却した場合

自分以外の共有者が持分を売却し、見知らぬ相手が共有者になることもあります。この場合、新たな共有者から持分の買い取りを持ちかけられることがあります。応じる義務はありませんが、共有関係を続けるかどうかの判断は必要になります。

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マーキュリーが選ばれる4つの理由|あらゆる不動産を価値ある未来へ

共有持分は、権利関係の整理そのものが取引の中心になります。そこを扱える相手かどうかで結果が変わります。

① 権利調整に対応

共有者が多数いる、連絡の取れない相続人がいる、持分割合が確定していないといった状態でもご相談いただけます。権利関係を解きほぐしたうえで買い取ります。

② 再建築不可・訳あり物件の再生

共有に加えて、再建築不可、旧耐震、傷みが激しいといった条件が重なっている物件も対象です。一般の市場で扱われない条件でも、再生を前提に評価いたします。

③ 相続対策をワンストップで

相続登記が済んでいない、遺産分割協議がまとまらないといった段階からご相談いただけます。司法書士や税理士と連携して進められます。

④ 直接買取で仲介手数料ゼロ・査定額がそのまま手取り

買主を探すのではなく、当社が直接買い取ります。仲介手数料はかからず、訪問査定で提示した金額がそのまま手取り額になります。

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共有持分の買取に関するよくある質問

共有持分について、お客様からよくいただくご質問をまとめました。

他の共有者の同意なしに自分の持分を売れますか

売れます。自分の持分の処分は単独でできる行為であり、他の共有者の同意も事前の通知も法律上は必要ありません。

持分だけだと安くなりますか

不動産全体の価値に持分割合を掛けた金額より低くなるのが一般的です。買い取った側が自由に使えないためです。共有者との話し合いがまとまるなら、全体売却のほうが手取りは大きくなります。

共有者と連絡が取れませんが売却できますか

できます。持分の売却に他の共有者の関与は不要ですので、連絡が取れない状態でも手続きを進められます。

売却したことを他の共有者に知られますか

登記が書き換わるため、いずれ知られることになります。ただし売却の前に同意を得る必要はありません。

相続登記が済んでいない持分でも相談できますか

その段階からご相談いただけます。司法書士と連携して登記を進めながら、並行して売却の準備を整えられます。

まとめ|マーキュリーへご相談ください

共有持分は、自分の判断だけで手放せる権利です。話し合いが進まない状況でも、共有関係から抜ける道は残されています。

  • ●不動産全体の売却には全員の同意が必要だが、自分の持分の売却は単独でできる
  • ●持分の買取価格は、全体の価値に持分割合を掛けた金額より低くなるのが一般的
  • ●話し合いがまとまるなら、全体売却か共有者への売却のほうが手取りは大きい
  • ●放置すると相続で共有者が増え続け、合意形成が事実上不可能になる
  • ●3,000万円の特別控除は、要件を満たす共有者ごとに適用される

共有者と話がまとまらない、連絡が取れない、共有のまま何年も動かせていないという不動産も、マーキュリーは持分のみの買取で承ります。査定は無料で、ご相談だけでも歓迎いたします。

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