東日本不動産流通機構(東日本レインズ)がまとめた2026年8月の首都圏不動産流通市場動向によると、中古マンションの成約件数は3,180件で前年同月比10.5%減となり、5カ月連続で前年を下回りました。成約価格・成約㎡単価も4カ月連続で下落した一方、新規登録件数と在庫件数は増加が続いており、需給の緩みが鮮明になっています。
発表内容
2026年8月の首都圏(1都3県)における中古マンションの成約件数は3,180件で、前年同月比10.5%減と5カ月連続の減少となりました。平均成約価格は5,129万円で同2.8%の下落、平均成約㎡単価は81万6,000円/㎡で同3.8%の下落と、いずれも4カ月連続で前年を下回っています。平均専有面積は62.85㎡(同1.0%増)、平均築年数は28.29年で前年同月より2.01年進みました。
一方、売り手側の動きは活発です。新規登録件数は1万5,627件で前年同月比9.7%増と3カ月連続の増加、在庫件数は4万8,235件で同8.2%増と6カ月連続の増加となりました。
地域別の成約件数は、東京都が1,562件(同18.7%減)、うち東京都区部が1,265件(同20.6%減)と大きく落ち込みました。対照的に埼玉県は412件(同5.4%増)、千葉県は398件(同0.3%増)と増加し、神奈川県は808件(同4.3%減)でした。
出典:R.E.port「首都圏既存M、成約件数が5ヵ月連続前年割れ」(2026年9月10日) https://www.re-port.net/article/news/0000082857/
売却・購入を考える方への意味
成約が減る一方で新規登録と在庫が増えているのは、売り手が希望する価格と買い手が納得する価格の差が開いている状態を示しています。在庫件数4万8,235件を8月の成約件数3,180件で単純に割ると、在庫は月間成約のおよそ15カ月分にあたります。売り出しても決まるまでに時間がかかりやすい局面といえます。
とくに東京都区部は成約件数が前年同月比20.6%減と落ち込みが大きく、これまで値上がりが続いてきたエリアほど買い手が慎重になっている様子がうかがえます。一方で埼玉県・千葉県は成約件数が前年を上回っており、エリアによって動きが分かれています。
売却を検討している場合、相場が下がり始めた局面では「いくらで売り出すか」よりも「いつまでに売り切るか」の設計が重要になります。強気の価格で長く市場に出し続けると、結果的に値下げを重ねて当初の想定より安く決まることも少なくありません。購入を検討している場合は、在庫が増えている分だけ選択肢が広がり、価格交渉の余地も生まれやすい時期にあたります。
なお、ここで示した数値は首都圏全体の平均です。実際の売却価格は、最寄り駅からの距離・築年数・管理状態・階数や向きといった個別の条件で大きく変わります。平均値はあくまで市場全体の方向感を掴むための目安として捉えてください。
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