「築年数が古いマンションは、もう買い手がつかないのでは」と不安に思う方は少なくありません。たしかに築古マンションは価格が下がりやすく、売り方にも工夫が必要です。とはいえ、正しい手順を踏めば、納得のいく形で手放すことは十分に可能です。
このページでは、築古マンションを売るための考え方を、相場の見方・旧耐震基準の扱い・管理状態の評価・リノベーション需要・買取の活用という切り口から整理します。いずれも公的な統計や制度をふまえた内容ですので、ご自身の物件に当てはめながら読み進めてみてください。
マンションは戸建てと違い、土地の比重が小さく建物や管理の状態が価格を左右しやすい資産です。そのため「築年数」と「管理」の影響を受けやすいという特徴があります。値動きの仕組みを知っておくと、相場とかけ離れた価格設定で売れ残るリスクを減らせます。
なお、本記事は一般的な情報をまとめたものです。最終的な判断にあたっては、お住まいのエリアやお部屋の個別事情をふまえた相談をおすすめします。ご不明な点があれば、記事末尾のフォームからお気軽にお問い合わせください。
築古マンションとは?売却で押さえたい4つの論点
築古マンションに明確な定義はありませんが、一般には築20年から30年を超えたあたりから「築古」と呼ばれることが多いようです。築年数が進むと、設備の古さや管理状態に対する買い手の見方が変わり、価格や売りやすさに影響が出てきます。
たとえば築35年のマンションを保有している方であれば、「相場はいくらか」「旧耐震基準ではないか」「管理状態をどう説明するか」「リノベ前提の買い手に届くか」といった複数の問いを同時に検討することになります。論点を整理しておくと、何から手をつければよいかが見えやすくなります。
以下の表は、築古マンションの売却で押さえておきたい代表的な論点と、それが売りやすさにどう影響しやすいかをまとめたものです。あくまで一般的な傾向であり、エリアや物件によって例外はありますが、最初の見取り図として役立ちます。
| 論点 | 見るべきポイント | 売りやすさへの影響 |
|---|---|---|
| 相場 | 不動産価格指数・近隣の成約 | 価格設定の根拠になる |
| 旧耐震 | 1981年以前の建築か | 住宅ローン審査に影響 |
| 管理状態 | 修繕積立金・大規模修繕履歴 | 買い手の安心感を左右 |
| リノベ需要 | 立地・間取りの汎用性 | 投資家・実需の関心を呼ぶ |
このように論点を並べると、築古マンションでも打てる手が複数あるとわかります。次の章から、それぞれの論点を個別に掘り下げていきます。
築古マンションの相場の考え方|不動産価格指数で全体像をつかむ
個別の物件価格は、市場全体の相場に大きく影響されます。相場が上向きの局面では、築古マンションでも比較的売却しやすくなります。逆に相場が落ち着いている時期は、価格交渉が入りやすくなる傾向があります。まずは市場全体の温度を客観的に把握しておきましょう。
市場全体の動きを示す指標として、国土交通省が公表する「不動産価格指数」があります。直近の令和7年9月分では、マンション(区分所有)の指数は222.2(対前月比0.1%増、2010年平均=100)と高い水準にあります。住宅地120.7や戸建118.6と比べても、マンションの上昇が顕著であることがわかります。
たとえば築30年のマンションでも、相場全体が高い局面では、数年前より高めの価格で売却できる可能性があります。築年数だけで「もう値がつかない」と決めつけず、市場の流れとあわせて判断することが大切です。エリアごとの成約相場は、国土交通省の不動産情報ライブラリなどで確認できます。
下の表は、相場を確認するときに役立つ情報源と、それぞれの特徴を整理したものです。複数の視点から相場を見ておくと、価格設定の根拠が固まります。
| 情報源 | わかること | 使い方の目安 |
|---|---|---|
| 不動産価格指数 | 全国のマンション価格の推移 | 市場全体の温度を測る |
| 不動産情報ライブラリ | エリアの取引・成約の傾向 | 近隣相場の確認に使う |
| REINS(成約動向) | 流通・成約の全体傾向 | 市況の方向感をつかむ |
相場は日々動くものですが、公的な指標を押さえておけば、感覚に頼らない価格設定ができます。なお、エリア別の細かな上昇率などは公表値の範囲を超えるため、本記事では具体的な数値には踏み込みません。次は、築古マンション特有の「旧耐震」という論点を見ていきます。
出典:国土交通省|不動産価格指数
https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo05_hh_000001_00242.html
国土交通省|不動産情報ライブラリ
https://www.reinfolib.mlit.go.jp/
東日本不動産流通機構(REINS)|不動産市場動向(統計)
https://www.reins.or.jp/library/
旧耐震基準のマンションをどう売るか|住宅ローンとの関係
築古マンションを売るうえで避けて通れないのが、耐震基準の論点です。建築の確認を受けた時期によって、旧耐震基準か新耐震基準かが分かれます。一般に1981年(昭和56年)以前の基準で建てられた物件は「旧耐震」と呼ばれ、買い手の見方に影響することがあります。
旧耐震基準のマンションは、買い手が住宅ローンを組みにくい場合がある点に注意が必要です。金融機関によっては、旧耐震物件への融資に慎重な姿勢を取ることがあります。買い手のローンが通りにくいと、結果として売れるまでに時間がかかりやすくなります。
たとえば築40年の旧耐震マンションを売る場合、現金で購入できる投資家や、リノベーションを前提とした事業者が主な買い手になりやすい傾向があります。買い手の層が変わることを理解しておくと、価格設定や売り方の方針を立てやすくなります。耐震診断や補強の履歴があれば、安心材料として伝えるとよいでしょう。
旧耐震だからといって売れないわけではありません。立地が良ければ、建て替えや再開発を見込んだ需要が生まれることもあります。重要なのは、自分の物件がどの買い手層に響くのかを見極め、その層に届く売り方を選ぶことです。
管理状態が価格を左右する|修繕積立金と修繕履歴を整える
築古マンションでは、建物そのもの以上に「管理状態」が価格を左右することがあります。同じ築年数でも、管理が行き届いた物件と、そうでない物件とでは、買い手の評価が大きく分かれます。築年数が古いほど、管理の差が価格に表れやすくなります。
買い手が特に気にするのは、修繕積立金の積立状況と、大規模修繕の実施履歴です。積立金が十分に確保され、計画的に修繕が行われてきた物件は、今後の維持費が読みやすく、安心して購入しやすくなります。逆に積立金の不足や修繕の遅れがあると、不安材料になりがちです。
たとえば築35年でも、外壁や給排水管の大規模修繕が適切に行われ、長期修繕計画が整っているマンションは、買い手に好印象を与えます。管理組合の総会議事録や修繕計画の資料を準備しておくと、説明に説得力が出ます。管理は目に見えにくい価値ですが、しっかり伝えることが大切です。
管理状態を整理するときは、以下のような点をチェックしておくとよいでしょう。書類をそろえておくと、買い手や査定担当者への説明がスムーズになります。
- ●修繕積立金の残高と毎月の積立額
- ●過去の大規模修繕(外壁・屋上防水・給排水管など)の実施時期
- ●長期修繕計画の有無と内容
- ●管理費・積立金の滞納の有無
- ●管理組合の運営状況(総会の開催など)
管理状態は、築古マンションのなかで差をつけられる数少ない要素です。手元の資料を整え、強みとして伝えていきましょう。次は、価格を底上げしうる「リノベーション需要」について見ていきます。
築古マンションのリノベーション需要|買い手の選択肢を広げる
近年は、築古マンションを購入して自分好みにリノベーションする買い手が増えています。新築や築浅と比べて価格を抑えられるうえ、間取りや内装を自由に変えられる点が魅力とされています。築古であることが、かえって需要につながる場合もあるのです。
リノベーション需要が見込めるのは、立地が良く、間取りに汎用性のある物件です。駅から近い、生活利便施設がそろっているといった立地は、内装が古くても評価されやすくなります。買い手にとっては「リノベーション後の暮らし」をイメージしやすいことが重要です。
たとえば築30年でも、都心や人気エリアのマンションは、リノベーション目的の実需や、再販を手がける事業者からの関心を集めやすい傾向があります。室内の古さを過度に気にするより、立地や管理といった変えられない価値を前面に出すほうが、買い手に届きやすくなります。
ただし、リノベーション需要を当て込んで高すぎる価格を設定すると、売れ残る原因になります。あくまで相場を起点に、立地や管理の強みを上乗せして考えるのが現実的です。需要の見極めに迷うときは、その物件タイプに強い会社に相談すると、より具体的な見通しが立てられます。
仲介と買取の違い|築古マンションに合った売り方を選ぶ
築古マンションの売り方には、大きく分けて「仲介」と「買取」があります。仲介は不動産会社が買い手を探す方法で、買取は不動産会社が直接物件を買い取る方法です。それぞれに向き不向きがあり、物件の状態や事情によって適した方法は変わります。
仲介は、時間をかけて買い手を探すぶん、市場の相場に近い価格で売れる可能性があります。一方で、買い手がいつ見つかるかは読みにくく、旧耐震や管理状態の説明に時間がかかることもあります。築古マンションでは、内見が長く続いて精神的な負担になる場合もあります。
これに対して買取は、不動産会社が直接買い取るため、買い手探しの期間が不要です。築古で買い手がつきにくい物件や、旧耐震で住宅ローンが通りにくい物件でも、現金化までの見通しを立てやすいのが特徴です。引き渡し後の不具合についても、買取では会社が引き受ける形になりやすく、売主の負担が軽くなります。
下の表は、仲介と買取の主な違いを整理したものです。どちらが正解ということではなく、ご自身の優先順位に合うほうを選ぶことが大切です。
| 比較項目 | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 売却までの期間 | 買い手次第で読みにくい | 比較的短く見通しやすい |
| 価格の傾向 | 相場に近づきやすい | 相場より控えめになりやすい |
| 旧耐震・築古 | 買い手探しに時間がかかる場合 | 直接買い取りで進めやすい |
| 手続きの負担 | 内見対応などが続く | 窓口が一つでまとまりやすい |
買取では、訪問査定で提示された金額がそのまま買取価格となり、それが手取り額になります。仲介手数料もかからないため、受け取れる金額がはっきりしている点も安心材料です。査定額の根拠を確認したうえで、築古マンションに強い会社を選ぶとよいでしょう。
築古マンション売却で注意したいこと|トラブルを避ける
築古マンションの売却では、いくつか注意しておきたい点があります。価格や条件を急いで決めてしまうと、あとから後悔につながることもあります。落ち着いて情報を確認し、納得したうえで進めることが大切です。
まず気をつけたいのは、相場とかけ離れた価格設定です。築古だからと過度に安く売り急いだり、逆にリノベ需要を当て込んで高くしすぎたりすると、いずれも不利になりがちです。公的な指標で相場を確認し、根拠のある価格で臨むことが、トラブルを避ける第一歩になります。
また、不動産取引をめぐっては、契約内容や費用の説明が十分でないことに起因するトラブルが報告されています。国民生活センターも、不動産売却に関する相談事例について注意を呼びかけています。契約前には、費用の内訳や引き渡し後の責任の範囲を、書面でしっかり確認しておきましょう。
たとえば、査定額の根拠があいまいなまま話を進めると、後になって条件が変わるといった不安が生じかねません。提示された金額が何を前提にしているのかを確認し、説明が丁寧な会社を選ぶことが、安心して売却を進めるコツです。
出典:国民生活センター|不動産売却トラブル注意喚起
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20210624_1.html
相続した築古マンションを売るとき|手続きの順序を整える
築古マンションは、相続をきっかけに売却を検討するケースも多く見られます。親が長く住んでいたマンションを相続したものの、住む予定がなく持て余してしまう、という相談は珍しくありません。相続した物件を売るときは、手続きの順序を整えておくことが大切です。
相続した不動産を売却するには、まず名義を相続人に変更する相続登記が必要です。相続登記は2024年(令和6年)4月1日から義務化され、相続を知った日から3年以内に申請することとされています。正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象となる点にも注意が必要です。
たとえば、相続人が複数いる場合は、遺産分割の話し合いをまとめてから登記や売却に進む流れになります。誰がどのように引き継ぐかを整理しないまま売却を進めると、手続きが滞りやすくなります。名義変更から売却までの段取りを早めに描いておくと、スムーズに進められます。
築古マンションの相続では、名義変更・遺産分割・売却と、整えるべきことが重なりがちです。手続きの窓口が一つにまとまっていると、負担を軽くできます。相続にともなう売却に不安がある方は、相続の手続きから対応できる会社に相談すると安心です。
出典:法務省|相続登記の申請義務化
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00343.html
マーキュリーが選ばれる4つの理由|あらゆる不動産を価値ある未来へ
築古マンションの売り方を整理したあとは、どの会社に相談するかも大切な判断です。マーキュリーは、一般的な売却が難しい物件も含めて幅広く対応し、あらゆる不動産を価値ある未来へつなぐことを大切にしています。ここでは、選ばれている4つの理由をご紹介します。
① 複雑な権利関係も丁寧に調整
共有名義や借地権、隣地との境界など、権利関係が複雑な物件は売却が難しくなりがちです。マーキュリーは、こうした権利調整の経験を重ねてきました。問題を一つずつ整理し、売却に向けた道筋を一緒に描いていきます。
② 再建築不可・訳あり物件の再生
旧耐震や再建築不可の物件、いわゆる訳あり物件も、マーキュリーは積極的にお引き受けします。一般の市場では値がつきにくい築古物件でも、再生のノウハウを活かして価値ある形に変えていきます。あきらめる前に、まずはご相談ください。
③ 相続のお悩みをワンストップで
相続した築古マンションは、名義変更や遺産分割など、売却の前に整えるべきことが多くあります。マーキュリーは、相続にまつわる手続きから売却までをワンストップでサポートします。窓口が一つにまとまることで、負担を軽くできます。
④ 直接買取で仲介手数料ゼロ・査定額がそのまま手取り
マーキュリーは物件を直接買い取るため、仲介手数料がかかりません。訪問査定で提示する査定額がそのまま買取価格となり、手取り額になりますので、手残りの金額が明確です。受け取れる金額がはっきりしていると、資金計画も立てやすくなります。
まとめ|マーキュリーへご相談ください
築古マンションの売却は、相場の見方・旧耐震基準の扱い・管理状態の評価・リノベーション需要・売却方法という複数の論点を整理することがポイントです。築年数だけで「売れない」と決めつけず、立地や管理といった変えられない価値に目を向けることで、売り方の選択肢は広がります。
とはいえ、これらをご自身だけで見極めるのは簡単ではありません。エリアの相場や物件の個別事情、旧耐震・管理状態といった要素をふまえた判断には、専門家の視点が役立ちます。査定額の根拠を確認し、築古マンションに強い会社に相談することが、後悔の少ない売却への近道です。
マーキュリーは、権利調整や訳あり物件の再生、相続のワンストップ対応、そして仲介手数料ゼロの直接買取まで、幅広くお手伝いしています。訪問査定で提示する査定額がそのまま手取り額になるため、安心してご検討いただけます。築古マンションの売却にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。





