いわゆる訳あり物件は、通常の仲介では買主がつかないケースが多いものです。数カ月の売却活動を経ても反響がなく、価格を下げても成約に結びつかない——そんな状況で頭を抱えている方は少なくありません。
一方で、専門の買取会社に相談すれば、短期間で現金化できる可能性があります。一般の買取では扱えない物件でも、専門会社なら独自のノウハウで対応してくれるケースが多いからです。
この記事では、訳あり物件買取の全体像を、最新の公的データとともに整理していきます。カテゴリ分類から相場、業者選び、税金、契約書の確認ポイントまで、初めての方でも迷わないよう実務的に解説します。
【空き家900万戸時代】訳あり物件のニーズ拡大
総務省「令和5年住宅・土地統計調査」では、全国の空き家数は900万2千戸、空き家率13.8%と過去最高。2015年施行の「空家等対策の推進に関する特別措置法」により、管理不全の空き家は特定空家に指定される可能性があり、指定を受けると住宅用地特例の対象外となり固定資産税が最大6倍相当に増加します。放置する訳あり物件は、時間とともにコストが膨らむ構造になっています。訳あり物件の買取相場を知りたい方へ。マーキュリーは事故物件・再建築不可・共有持分など、専門ノウハウで直接買取に対応します。
そもそも「訳あり物件」とは?6カテゴリに整理
訳あり物件とは、一般的な物件と比べて売却が難しい事情を抱えた不動産の総称です。明確な法律上の定義はなく、実務では買主が付きにくい理由ごとに分類して整理されます。専門会社を探す際は、自分の物件がどのカテゴリに該当するのかを把握しておくと、適切な相談先を絞り込みやすくなります。
| カテゴリ | 具体例 | 特徴 |
|---|---|---|
| 物理的 | 再建築不可/違法建築/傾斜地/狭小地 | 建築・利用の制限 |
| 法的 | 借地権/共有持分/差押え | 権利関係が複雑 |
| 心理的 | 事故物件(自殺/他殺/孤独死) | 告知義務が発生 |
| 環境的 | 嫌悪施設隣接/騒音/臭気 | 居住環境の問題 |
| 権利関係 | 境界不明/接道不足/越境 | 測量・調整が必要 |
| 建物状態 | 雨漏り/シロアリ/ゴミ屋敷 | 修復・撤去が必要 |
1つの物件で複数のカテゴリが重なることも珍しくありません。たとえば「相続で取得した再建築不可の古家で、境界も曖昧」といったケースは実務でよく見られます。複合的な訳あり物件ほど一般業者では対応が難しく、専門会社への相談が現実解になっていきます。
仲介で売れにくい3つの根本理由
訳あり物件は、仲介に出しても長期間買主が見つからない傾向があります。理由は単なるイメージの問題ではなく、住宅ローン・心理・コストという3つの構造的な要因が絡んでいます。それぞれを理解しておくと、なぜ買取が現実的な選択肢になるのかが見えてきます。
① 買主の住宅ローンが通らない
再建築不可や違法建築の物件は、金融機関の担保評価が下りないケースが多いとされています。銀行は融資物件の資産価値を担保として評価するため、建て替えできない物件に対しては貸し出しに慎重になる傾向があります。結果として買主は現金購入しか選べず、検討候補が一気に絞られてしまう構造です。現金で数千万円を用意できる個人買主は限られるため、仲介での成約率は大きく下がります。
② 心理的な忌避感
事故物件や心理的瑕疵のある物件は、価格を下げても選ばれにくい傾向があります。住まいは暮らす場所であるため、金額以上に「心理的に受け入れられるか」が重視されるためです。国土交通省は2021年10月に「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を公表し、売主は知っている事故を必ず告知する義務を負っています。告知を避けて売却することはできないうえ、隠した場合は契約不適合責任のリスクも発生します。
③ 追加コストが読めない
解体・境界確定・リフォームなど、買主側のコストが不透明だと検討対象から外れやすくなります。たとえば古家付き土地は解体費100〜200万円が必要になり、再建築不可物件なら接道改善のための隣地交渉や買収が発生する可能性があります。こうした追加コストが見えない状態では、買主は慎重にならざるを得ません。結果、仲介で3カ月〜1年以上売れ残るケースも少なくないのが実情です。
カテゴリと売れない理由を押さえたら、訳あり物件専門の買取の仕組みを確認します。
訳あり物件買取の仕組み|一般の買取と何が違うのか
訳あり専門の買取会社は、法的対応・権利調整・再生ノウハウを持っている会社です。一般の買取会社が「買えない」と判断する物件でも、対応可能なケースが多くあります。違いを押さえておくと、最初の相談先を適切に選べるようになります。
| 比較項目 | 一般買取 | 訳あり専門買取 |
|---|---|---|
| 対応物件 | 通常の中古住宅 | 訳あり全般 |
| 査定スピード | 1週間程度 | 最短即日〜数日 |
| 価格水準 | 相場の7〜9割 | 相場の5〜7割 |
| 権利調整 | 限定的 | 弁護士・司法書士連携 |
| 決済時の金額 | 査定額がそのまま確定 | 査定額がそのまま確定 |
| 契約不適合責任 | 原則免責 | 原則免責 |
「専門会社のほうが安い」というより、「専門会社でなければ買えない物件を買っている」と捉えるのが正しい理解です。そもそも一般業者では対応不可とされる物件なので、価格だけでなく「買い取ってもらえる」こと自体に価値があると言えます。
査定額がそのまま買取金額として確定する
買取の大きな特徴は、訪問査定で提示された金額がそのまま買取価格として確定する点です。買主は不動産会社自身のため、その後の交渉で金額が下がることはありません。「査定額=手取り額」となるため、売却金額の見通しが立てやすく、資金計画も組みやすくなります。
仲介の場合は売り出し価格と成約価格に乖離が生じることがあるため、「いつ・いくらで売れるか」が確定するまで時間がかかります。訳あり物件は仲介では売れにくいケースが多く、買取で金額が確定する安心感は大きな価値です。
仕組みを押さえたら、気になる買取相場を見ていきましょう。
訳あり物件の買取相場|種類別の買取率を徹底比較
買取価格は、物件の種類・状態・再販可能性で大きく変動します。同じ訳あり物件でも、事故物件と再建築不可では業者側が負うリスクの種類が異なるため、買取率にも差が出ます。あくまで目安ですが、カテゴリ別の一般的な買取率は次のようになります。
| 物件タイプ | 買取率(通常相場比) | 主な減額要因 |
|---|---|---|
| 再建築不可 | 50〜70% | 金融機関評価が下りない |
| 共有持分 | 30〜50% | 単独では活用困難 |
| 事故物件 | 50〜80% | 心理的瑕疵の告知義務 |
| 借地権付き建物 | 40〜60% | 地主承諾・譲渡料 |
| 傾斜地・狭小地 | 60〜75% | 建築制約 |
| 違法建築 | 40〜60% | 是正コストが必要 |
価格が下がる内訳|業者のコスト構造
通常相場より下がる理由は、業者が以下のコストとリスクを負担するためです。買取価格は「感覚で決まる金額」ではなく、こうしたコストと利益から逆算されて提示される仕組みになっています。内訳を理解すると、提示額の妥当性を判断しやすくなります。
- ●権利調整費用(弁護士/司法書士報酬で数十万円〜)
- ●建物再生・解体費用(100〜500万円規模)
- ●心理的瑕疵の告知コストと広告の難易度
- ●買主開拓の難易度(現金買主に限定される)
これらを織り込んだうえで、再販時に利益が出るラインで買取価格が設定されています。そのため、一見「安すぎる」と感じる金額でも、業者側にとっては適正な見積もりになっている場合が多いのです。
【告知ガイドライン】事故物件は何年告知が必要か
国土交通省は2021年10月に「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を公表。自然死や不慮の事故死は原則告知不要、自殺・他殺・孤独死で特殊清掃が必要だったケースは売買では期間の定めなく告知が必要、賃貸では概ね3年とされています。売主・業者ともにこの基準を前提に取引する仕組みです。相場の構造が見えたら、売却の流れを確認していきましょう。
訳あり物件買取の5ステップ|相談から決済まで
訳あり物件の買取は、通常の売却と比べて調査項目が多いぶん、手順が少し異なります。ただし全体の流れは5ステップに整理できるため、事前にイメージを持っておくとスムーズです。
STEP1|相談(即日〜3日)
まずは電話・メール・Webフォームで専門会社に相談します。物件の概要と抱えている事情(事故の有無、接道状況、共有名義の有無など)を伝え、そもそも買取対応が可能かの初期判断を仰ぎます。初回相談で対応スピードや親身さの違いが見えてきます。
STEP2|机上査定(最短即日)
住所・面積・築年数・物件概要から概算の買取額が提示されます。机上査定はあくまで「ざっくりとした金額レンジ」を把握するものなので、細かい金額にこだわりすぎず、現地確認に進めるかを判断するフェーズと考えると良いでしょう。事情を共有しておくと、後続の現地調査で再調整が起きにくくなります。
STEP3|訪問査定・権利調査(3日〜1週間)
現地確認に加え、権利関係・境界・告知事項の調査を並行で進めます。登記簿・公図・測量図の確認、事故物件であれば事件の内容確認、共有持分なら他の共有者の権利関係も整理します。訳あり物件は通常物件より調査項目が多く、この段階で買取価格の精度が大きく上がっていきます。
STEP4|買取価格の正式提示(〜1週間)
調査結果を反映した最終的な買取価格が提示されます。買取では、ここで提示された金額がそのまま買取価格として確定するのが基本です。「なぜこの金額か」の根拠を業者に必ず確認してください。類似事例の再販事例やコスト内訳を示してくれる業者は、その後の取引でも誠実に対応してくれる傾向があります。
STEP5|契約・決済・引渡し(〜1カ月)
売買契約後、権利調整を含めて決済に進みます。残置物ごと引き取ってくれる業者も多く、遺品整理や家財処分の手間を大幅に削減できます。決済から実際の引渡し(鍵の受け渡し)まで数週間の猶予をもらえるケースもあり、現居の整理や次の住まい探しと並行して進められる点もメリットです。
通常の不動産取引は1〜3カ月かかりますが、訳あり物件買取は最短1週間程度で決済まで完了するケースもあります。「今すぐ手放したい」というニーズに合う仕組みです。
訳あり物件は対応できる業者が限られます。マーキュリーなら専門ノウハウで査定〜決済までスピーディに対応します。
流れを押さえたら、ケース別の対応パターンを見ていきましょう。
【ケース別】訳あり物件の実務的な進め方7選
訳あり物件と一口に言っても、対応方法はケースによって大きく異なります。相続・離婚・借地など、発生する背景もさまざまです。ここでは代表的な7ケースについて、実務的な進め方の指針を整理します。
① 共有名義の持分だけを売りたい
他の共有者の同意なしに、自分の持分だけを専門会社に売却できるケースがあります。相続で共有になってしまった、離婚で関係が悪化して連絡が取れない、といったシーンでこの選択肢が検討されます。買取価格は30〜50%と大きく下がるため、可能であれば共有者との協議を並行するのが、金銭的には有利になる傾向があります。
② 事故物件を相続してしまった
告知義務が発生する物件でも、専門会社なら買取可能なケースが多いです。国土交通省の2021年ガイドラインでは、売買では期間の定めなく告知が必要とされており、一般仲介では買主がつきにくい領域です。告知しなかった場合は後日発覚で契約不適合責任や損害賠償請求につながるリスクがあるため、事実を必ず伝えたうえで専門会社に相談するのが安全です。
③ 再建築不可物件
建築基準法上の接道義務(幅員4m以上の道路に2m以上接する)を満たさない物件です。一般の買主は住宅ローンが組めないため、現金買主しか選択肢がない状況になります。隣地所有者との交渉によって再建築可能化するノウハウを持つ業者なら、相場の60〜70%で買い取ってくれる可能性があります。隣地買収や道路後退の提案を受けられる業者かを確認しておくと安心です。
④ ゴミ屋敷・残置物あり
業者側で残置物を撤去してくれるケースがあります。片付け費用は一般的に10〜50万円、ゴミ屋敷レベルなら100万円を超えることもあります。これを売主が負担せず業者側で処理できれば、大きな負担軽減になります。特に遺品整理が進まず売却が停滞している場合、残置物OKの買取は現実解と言えます。
⑤ 借地権付き建物
地主との関係・譲渡承諾料の調整を業者側で行ってくれる場合があります。承諾料は借地権価格の10%程度が相場とされ、この調整も業者がサポートするため、売主が複雑な交渉を主導する必要がありません。地主との関係が良くない場合でも、第三者である業者が間に入ることで話が進みやすくなるケースもあります。
⑥ 境界未確定の土地・建物
測量費用(50〜100万円)をかけずに、現況のまま買取可能な業者もあります。通常の売却なら境界確定のため測量士に依頼し、数カ月かけて隣地の立会いを取る必要があります。その時間とコストを省略できるのは、訳あり専門会社ならではのメリットです。ただし、現況買取のぶん金額は下がるため、時間とお金のどちらを優先するかの判断が必要です。
⑦ 差押え・抵当権つき物件
残債を上回る金額で売却する「任意売却」の形での買取を扱う業者もあります。通常の売買では金融機関の承諾が必要で、手続きが複雑化しがちです。任意売却実績のある業者であれば、金融機関との交渉も代行してくれるケースがあります。オーバーローンの場合でも債務整理と組み合わせて対応できる可能性があるため、早めの相談が重要です。
ケース別の対応を押さえたら、業者選びのポイントに進みます。
訳あり物件買取業者の選び方|7つのチェックポイント
訳あり物件は業者間で買取可否と価格差が大きい分野です。選び方を間違えると、売却できないばかりか、悪質業者に巻き込まれるリスクもあります。以下の7点をチェックして、信頼できる業者を見極めてください。
① 訳あり物件の取扱実績
「事故物件100件以上」「再建築不可専門」など、専門性を明示している業者は経験値が高い傾向にあります。公式サイトで買取事例・解決事例を公開しているかを確認します。実績が豊富な業者ほど、権利調整・リフォーム・再販までのノウハウが蓄積されており、予期せぬ問題が発生しても対応力があります。
② 弁護士・司法書士との連携
権利調整が必要な物件では、法的対応力が重要な判断軸になります。共有持分・相続・借地権・差押えなどの問題は、法律知識がないと解決できません。提携する弁護士・司法書士の体制を公開している業者は、訳あり物件の取引に慣れており、売主側のリスクも適切に軽減してくれる傾向があります。
③ 契約不適合責任の免責を明記
「引渡し後の責任は一切負わない」と契約書に明記されているか確認します。口頭で「大丈夫ですよ」と言われても、書面に残っていなければ後日のトラブル時に売主が責任を問われる可能性があります。契約書のドラフトを事前に見せてくれる業者は、透明性が高く信頼できる傾向があります。
④ 査定根拠を説明できる
類似事例・再販計画・コスト内訳を具体的に説明できる業者を選びます。「うちならこの金額です」だけで根拠を示さない業者は、後から減額交渉を持ち出すリスクもあります。根拠を数字で示せる業者ほど、その金額が適正な計算に基づいている証拠と言えます。交渉の場で質問して、曖昧な回答しか返ってこなければ要注意です。
⑤ 即決を迫らない
「今日契約しないと買取できません」と急かす業者は避けるのが鉄則です。冷静な判断を妨げて契約を取る手法で、国民生活センターも注意喚起している典型例です。「他社と比較してください」と言ってくれる業者の方が、自社の提案に自信があり、長期的な信頼関係を重視している姿勢が見えます。
⑥ 免許番号の確認
国土交通省「建設業・宅建業者等企業情報検索」で、免許の有効性や行政処分歴を確認できます。免許番号は「国土交通大臣(○)第○号」「○○知事(○)第○号」の形式で、括弧内の数字が更新回数になります。無免許営業の業者には絶対に依頼しないこと、これは最低限のリスク回避です。
⑦ ワンストップで権利整理〜決済まで対応できるか
訳あり物件は税務・登記・権利調整・買取が絡む複合案件です。これらをワンストップで対応できる会社なら、売主が複数の窓口とやり取りする手間がなくなり、決済までの時間も短縮できます。総合力のある業者を選ぶことが、結果的にスムーズな取引につながります。
【国民生活センター】高齢者を狙った売却トラブル
国民生活センターは2021年6月発表情報で、高齢者への強引な売却勧誘や、高額査定後の値下げ誘導について注意喚起しています。自宅の売却契約にはクーリング・オフ制度が適用されないため、訳あり物件であっても即決は避け、納得できるまで業者の説明を聞くことが推奨されています。訳あり物件は、対応できる専門会社が限られます。マーキュリーは権利調整・不動産開発・相続対策をすべて自社で手がけており、事故物件・再建築不可・共有持分・借地権など、一般業者では「買えない」とされる物件にも対応してきました。判断材料の1つとして、お気軽にご相談ください。
訳あり物件は専門性で価格と対応スピードが大きく変わります。マーキュリーへ一度ご相談を。
業者選びを押さえたら、税金・特例の話に進みます。
訳あり物件売却で使える税制優遇と注意点
訳あり物件を売却する際にも、税制優遇が使えるケースがあります。特に相続由来の物件であれば、3,000万円控除など大きな節税効果が期待できる制度があります。ただし要件が細かいため、事前の確認と確定申告が必須です。
①「相続空き家」の3,000万円特別控除
相続した空き家(建物付き)を一定の要件で売却すると、譲渡所得から3,000万円を控除できる制度です。マイホーム特例と並ぶ強力な節税制度で、多くのケースで譲渡所得税がゼロか軽微に収まります。2027年12月31日まで延長されており、相続から10年以内など期間要件もあるため、該当する可能性があれば早めの検討がおすすめです。
主な要件は以下の通りとされています。
- ●昭和56年5月31日以前に建築された家屋
- ●相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却
- ●耐震リフォーム済みか解体後の土地売却
- ●売却代金が1億円以下
国税庁HPで最新要件を必ず確認したうえで、税理士と相談するのが安全です。要件を満たすかどうかは物件ごとの個別判断になるため、自己判断で諦めず専門家に確認してください。
② 取得費加算の特例
相続税を支払った物件を相続開始から3年10カ月以内に売却すると、相続税の一部を取得費に加算できる制度です。取得費が増えれば譲渡所得が減るため、譲渡所得税の負担軽減につながります。空き家特例との併用はできないため、どちらが有利か事前に試算しておくと良いでしょう。訳あり物件でも相続取得のケースでは積極的に検討したい制度です。
③ 譲渡損失の繰越
訳あり物件は取得時より安く売れるケースも多く、譲渡損失が出ることがあります。居住用財産の買換えなどで、一定条件下なら損失を3年間繰り越せる制度があります。繰り越した損失はその後の所得と損益通算できるため、給与所得などから差し引ける可能性があります。節税効果が大きくなるケースもあるため、売却前に税理士への確認が推奨されます。
これらの特例は「売却翌年の確定申告」で適用を受ける仕組みです。自動では適用されないため、必ず申告を行う必要があります。
税金を押さえたら、契約書で必ず確認すべき条項を見ていきます。
契約書で必ず確認すべき5つの条項
訳あり物件の買取契約では、一般の売買契約以上に契約書の内容確認が重要になります。引渡し後のトラブルを防ぐため、以下の5条項は必ずチェックしてから署名してください。契約書ドラフトは事前に受け取って、時間をかけて読み込むのが鉄則です。
① 契約不適合責任の免責範囲
「引渡し後に発覚した不具合で売主に責任を求めない」ことが明記されているか確認します。訳あり物件の買取では免責が一般的ですが、書面に残っていないと後日トラブルの原因になります。雨漏り・シロアリ・地中埋設物など、具体的に免責される項目が明記されているとさらに安心です。曖昧な「一切の責任」表現だけでなく、項目を列挙する契約書が望ましいです。
② 残置物の扱い
家具・家電・書類などをそのまま引き渡せるか、費用負担はどちらかを明示します。「残置物OK」と口頭で言われても、契約書に「売主が撤去するもの」「業者が引き取るもの」が明確でないと、引渡し直前に「実はこの家具は撤去してほしい」とトラブルになることがあります。リストに近い形で整理してもらえる業者は安心感が高いです。
③ 引渡し時期
契約から決済までのスケジュール、引越し猶予期間の有無を確認します。訳あり物件だと住まいながら売却を進めるケースも多く、引越し先の確保時期と合わせて調整が必要です。業者側の都合だけで急がされるとトラブルになりやすいため、売主側の希望も明確に伝えて書面化しておきましょう。
④ 手付金・違約金
手付金の金額、契約解除時のペナルティを押さえておきます。一般的に手付金は売買代金の5〜10%ですが、訳あり物件ではもう少し低めの設定もあります。売主都合で解除する場合は手付金の倍返し、買主都合なら手付放棄、というのが一般的な構造ですが、契約書で具体的な金額と条件を確認しておくのが重要です。
⑤ 告知事項一覧
事故・瑕疵・近隣トラブルなど、売主が告知した内容が契約書に反映されているか確認します。口頭で伝えた情報が書面に落ちていないと、後日「聞いていなかった」と争点になるリスクがあります。告知事項は別紙として整理して添付する形式が理想で、売主・買主双方の認識が一致していることを書面で担保できます。
【特定空家指定】固定資産税が最大6倍に
「空家等対策の推進に関する特別措置法」により、管理不全の空き家は特定空家に指定される可能性があります。指定を受けると住宅用地特例(固定資産税1/6)が適用外となり、実質的に固定資産税が6倍相当まで増加。訳あり物件を長期放置すると、毎年のコストが大きく膨らみます。早めの売却判断が、長期コストを防ぐ鍵になります。契約と税金のチェック項目が見えたら、マーキュリーの強みについてご紹介します。
マーキュリーが選ばれる4つの理由|訳あり物件もご相談ください
マーキュリーは、一般的な中古物件はもちろん、事故物件・再建築不可・共有持分・借地権など、専門ノウハウが必要な訳あり物件にも対応できる不動産会社です。スローガンは「あらゆる不動産を、価値ある未来へ」。
① 権利調整のプロフェッショナル
借地権・底地・共有持分・接道未充足など、権利関係が複雑な物件の取扱い実績が豊富です。隣地所有者・他の共有者との交渉、承諾料の設計、境界調整など、自社で一貫して対応できます。売主が複雑な交渉を直接行う必要がなく、精神的な負担を大きく軽減できます。
② 再建築不可・訳あり物件の再生ノウハウ
再建築不可、違法建築、傾斜地、狭小地、ゴミ屋敷など、活用が難しい物件も自社で再生して価値を生み出します。不動産開発事業を手がけているため、買取後の活用・再販まで自社で完結できる体制があります。「売れない物件」と諦めかけていた方からのご相談が多い分野です。
③ 相続対策までワンストップ対応
相続税の納税資金確保、遺産分割、共有名義の整理など、単なる売却に留まらないサポートが可能です。税理士・司法書士との連携体制があり、税務・登記・売却を一括して進められます。相続発生前の事前対策から、発生後のスピード売却まで幅広く対応しています。
④ 直接買取で仲介手数料ゼロ
マーキュリーは自社で直接買い取る方式のため、仲介手数料(売価×3%+6万円+税)がかかりません。買取後は契約不適合責任も原則免責となるため、引渡し後のトラブル心配がない点も大きな安心材料です。査定額がそのまま手取り額になるため、資金計画も組みやすくなります。
マーキュリーが対応する訳あり物件
事故物件/再建築不可/違法建築/傾斜地・狭小地/借地権・底地/共有持分/差押え物件/境界未確定/ゴミ屋敷/嫌悪施設隣接/相続絡み——幅広く直接買取で承ります。「他社で断られた」「どこに相談したらいいか分からない」という方こそ、お気軽にご相談ください。
マーキュリーの強みを押さえたら、よくある質問に進みます。
訳あり物件買取のよくある質問|Q&A 8選
Q1. 事故物件でも買い取ってもらえますか?
マーキュリーは事故物件の取扱い実績があります。国交省の2021年告知ガイドラインに基づき、告知義務を果たしたうえで売却するのが前提になります。事件の内容や事故の種類によって買取率は変わりますが、50〜80%の範囲に収まるケースが多いとされています。
Q2. 共有者に内緒で持分を売れますか?
法律上は自分の持分だけなら単独売却が可能です。ただしトラブル回避のため、事前に共有者と協議しておくのが望ましい対応です。買取価格は30〜50%と大きく下がるため、共有者との合意が得られるなら全体を売却する方が手取りは増える傾向があります。
Q3. 査定後に金額が変わることはありますか?
買取では、訪問査定で提示された金額がそのまま買取価格として確定するのが基本です。「査定額=手取り額」になる点は、買取の大きなメリットです。ただし契約書面で金額の根拠と確定方法を確認しておくと、より安心して取引を進められます。
Q4. 再建築不可でも買い取ってもらえますか?
可能です。隣地交渉で再建築可能化するノウハウを持つ業者もあります。隣地の一部を買い取って接道を改善する、セットバックして道路位置指定を取るなど、さまざまな手法が存在します。買取率は相場の50〜70%が目安です。
Q5. 借地権付き建物の買取は可能ですか?
可能です。地主との調整も業者側で対応してくれるケースがあります。借地権の譲渡には地主の承諾が必要で、承諾料(借地権価格の10%程度が相場)が発生しますが、この交渉も業者が間に入って進めてくれます。売主が直接やり取りする必要はほぼありません。
Q6. 残置物が大量にあるのですが処分しないとダメですか?
残置物ごと引き取る業者があります。家具・家電・衣類などをそのままの状態で引き渡せるため、片付けの精神的・時間的負担を大きく減らせます。遺品整理業者に依頼する場合は10〜50万円程度が相場ですが、買取なら費用ゼロで処分できるケースもあります。
Q7. 業者にだまされないか心配です
免許番号と行政処分歴を国土交通省の検索システムで確認できます。「建設業・宅建業者等企業情報検索システム」で、誰でも業者情報をチェック可能です。即決を迫る業者は避け、契約書ドラフトを事前に確認できる業者を選んでください。
Q8. 告知しないで売ったらどうなりますか?
契約不適合責任や損害賠償請求のリスクが発生します。発覚のタイミングや事実の重大性によっては、売買契約の解除や数百万円単位の賠償請求につながるケースもあります。訳あり物件の専門会社は告知前提で動いてくれるため、必ず事実を伝えて相談してください。
疑問が解消したら、最後に本記事の要点を整理します。
まとめ|訳あり物件のご相談はマーキュリーへ
- ●事故物件・再建築不可・共有持分など幅広く対応可能
- ●買取率は通常相場の50〜70%が目安
- ●査定額がそのまま買取金額として確定する
- ●告知義務は必ず果たす(国交省ガイドライン)
- ●特定空家指定で固定資産税最大6倍のリスクあり
- ●空き家3,000万円特別控除・取得費加算など税制活用
訳あり物件の放置は、固定資産税の増加・倒壊リスク・近隣トラブルなど、時間とともにコストが膨らむ傾向にあります。「いつか売ろう」と先延ばしにするほど、選択肢が狭まり、売却時の価値も下がっていきます。
総務省の空き家統計(13.8%で過去最高)を踏まえると、専門会社での買取は「訳あり物件の出口戦略」として現実的な選択肢になっています。すべての物件が仲介で売れるわけではないという前提で、買取という選択肢を冷静に検討する視点が、これからの不動産売却では重要です。
「この物件は売れないだろう」と諦める前に、一度マーキュリーにご相談ください。意外な金額での買取や、スピーディな決済が実現する可能性があります。
- ・国土交通省|不動産価格指数(令和7年9月分) https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo05_hh_000001_00242.html
- ・国土交通省|宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo16_hh_000001_00029.html
- ・国土交通省|建設業・宅建業者等企業情報検索システム https://etsuran2.mlit.go.jp/TAKKEN/
- ・総務省統計局|令和5年住宅・土地統計調査 https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2023/tyousake.html
- ・国民生活センター|高齢者の自宅売却トラブルに注意(2021年6月) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20210624_1.html
- ・国税庁|被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm





